満員電車の中 両隣の男性が何度も何度も溜息をつく。大きい溜息。
きっとそれぞれに何か嫌なことがあったのか、辛いことがあったのか、イラついているのか疲れているのか。
でもそれを僕は理解することが出来ない。
対話をしていないからだ。
普段からしっかりとコミュニケーションをとっている友人、知人、家族、恋人同士など、しっかり会話をしている人たちともなかなか理解し合うことって難しい。
相手の立場になって考えろと 時々人は言う。
両隣の 溜息リピートに僕は 居心地が悪く、とても心がもやもやした。
はっきり言うと 嫌な気持ちになった。
でもこれって 自分もしたことないか?と自分に問うと絶対してないとは言えない。
ただ、きっと それぞれに色んなことが重なって溜息上が溢れたんだ。と思うと少し軽くなる。
これが相手の立場になるということなのかなと考えながら 僕はイヤホンを取り出し 音楽を聴き出す。
相手の立場になって考えることも大事なんだけど、自分が壊れそうになるくらいしんどい時は逃げ出してもいいということだと思う。
その逃げる場所が音楽なのだとしたら きっと僕らの出番なのだろう。
僕は相変わらず音楽が大好きで、
音楽に救われていて、
音楽で救えるものを毎日探している。
今夜はすごく寒くなるという。
この歌も何度も僕のことを救ってくれた歌。