おはおは~。
皆ちゃんのかずちゃんでちゅよ~。
なんで、赤ちゃん言葉やねん!
じゃあ、ひさびさにめくるめく勝手な妄想世界、ミラーワールドじゃない、
かず恋ワールドへ、いざ!
♪笹の葉さらさら~、お茶漬けサラサラ~
7月7日、七夕、学校の授業が終わり、俺は鼻歌を口づさみながら、玄関に向かっていた。
すでにみんなが帰った玄関。
玄関に大きな竹が差してあり、先の笹の葉には、色紙で作った短冊が多く付いて、
竹をしならせていた。
高校生にもなって、願い事かよ...少女趣味もいいとこだな。
俺は鼻を鳴らし、外へ出ようとした。
ふと、足元を見ると、オレンジ色の短冊が落ちている。
ん、笹から落ちたのか。
しゃあない付けてやるかと、短冊を拾った。
その短冊には、
「○田かずひろ君と仲良くなれますように...」
と俺の名前が書いてある。
誰なんだ、と短冊を覗きこんだ瞬間、
背中に衝撃が!
前に倒れ、鼻を痛打した。
後ろから、「勝手に人の短冊見てんじゃねえよ!」と女の怒声がした。
イテテて、振り返ると同じクラスで、軟式テニス部の由美が仁王立ちしていた。
「待てよ、俺は落ちてたの拾っただけだよ。
それくらいで、ジャンピング・ニー喰らわすなよ。
鼻血出てきたぜ。ふざけんなよ。」
由美は日焼けの似合うショートヘアの可愛い娘で、怒鳴りつける気が失せてしまっていた。
「ふーんだ!悔しかったら、捕まえてみろよ!」
由美は俺に嘲るように言って、外へ走り出た。
さすが、運動部だけあって足は速い。
でも、男の足には敵わない。
校門の手前で、由美の肩をつかむ。
「待てよ。」
振り返った由美は、満面の笑顔で言った。
「ごめんね(^^)」
...七夕も悪くないな。
土曜の深夜。俺は馴染みのバーのカウンターで、
一人フォアローゼスのロックを飲んでいた。
カウンターだけの狭い店に、マスターと俺の二人きりだ。
まあ、たまにはこんな夜もいいもんだ...
すると、バーのドアが開き、一人の若い女が慌ただしく入ってきた。
そして、カウンター席に腰かけ、言い捨てた。
「マスター、ビールちょうだい!」
仕事帰りのフォーマルなスーツ姿だが、ウェーブのかかった茶髪のなかなか
チャーミングな女だ。
しかし、泣いているらしく、眼のあたりの化粧が崩れていた。
そして、女はビールをあおり続ける。
「ほどほどにされては、いかがですか?」
「いいの!飲まずにいられないのよ!」
マスターの制止も気にとめない。
俺は、マスターにカクテルを注文し、そのカクテルを彼女の隣に置いた。
「何?これ?」
酔った顔を向ける彼女に、俺は静かに言った。
「レッドアイ...ビールとトマトジュースのカクテルさ。
これ飲んで、落ちつけよ。
赤い眼は、このカクテルだけで十分だ。
泣いてる君の顔は、可愛くないぜ。」
はっとした彼女は、俯いて小さな声で言った。
「ありがとう...一緒に飲んでもらっていいですか...」
答えの代りに、俺は彼女の隣席に自分のロックグラスをゆっくり置いた。
今夜はまだまだ、明けそうにないな...
http://www.youtube.com/v/XFL3HOPw5E8
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...テニスサークルの練習後の夕食をみんなと食べた後、オレは挑戦に出た。
同期の中村さとみを浦和から柏の自宅まで、自分の車で送ることに成功した。
さとみは、くっきりした眉毛のメイクをし、前髪を少し前に垂らした、今風の、
そうだな、仙道敦子似のすっきりした綺麗な娘だ。
オレの中古の白いスプリンター・トレノで、柏まで向かう。
一休みと称して、途中のロイホに寄った。
ここは、コーヒー飲み放題、貧乏学生のオレにはもってこいの場所だ。
さとみは、チョコレートパフェを頼んだ。オレは当然ホットコーヒー。
サークルや同期の奴の話をひとしきりした後、オレは切り出した。
「ねえ、中村。今度、映画か遊園地行かないか?」
さとみの眼が大きくなる。
「ええっ。ちょっと待ってよ...」
うつむくさとみ。
慌てるオレ。
「ごめんな。いきなり、こんなこと言っちゃって。
オレ、中村のこと、気になって...」
がんばれ!かず!
「...オレ、中村のこと、好きなんだ。」
うつむいていたさとみがオレの顔を見た。
「もう1年以上経つよ!言うのが遅いんだよ。
...いいよ。来週は予定あるから、その後だね。」
さとみは、微笑んでいた。
オレは胸がつまって、しばらく声が出なかった...
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