「風邪の効用」

 

 

野口晴哉 著

ちくま文庫

ISBN4-480-03807-8

 

「野口整体」で有名な治療家の著書。

「風邪は治すべきではない。経過するものである。」インフルエンザを代表とした流行性感冒症と、常在微生物による上気道炎とは別に考えるべきものだと思いますが、そもそもこの本は1962年に刊行されて、文庫版にする際に再構築されたものだという事を見逃してはいけません。

とはいえ、誰でもかかる体調不良の『風邪』、頭痛、発熱、咳、鼻水あたりを症状とする上気道炎を指す話題だとして、著者の経験上、診ていた患者さんが風邪を機会にあれこれの体調が回復することがある。という現象から、考察に到った経緯らしい。

昨今の通説に当てはめても、風邪をひいて熱が出た→免疫力が上がった→自然治癒力が向上してアチコチの不具合が改善した。なんてストーリーが成り立つわけで。

こういうのはエビデンスレベルの6(専門家の意見)と、5(症例報告)に該当するので荒唐無稽な話と切り捨てるわけにはいかないものになります。

興味深いのは、人体が持つ修復作業である風邪をキチンと全うし、活用する方法が提案されていることでしょう。

春の風邪や夏の風邪、呼吸器の風邪や消化器の風邪など、色々な風邪の対処法が記されています。

自然治癒力を引き出し、人の身体を健康に導く『整体』の権威の一冊です。

 

「横浜市菊名駅前の慢性腰痛専門整体院 一宇~ITIU~」

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