2010年シーズンのMLBのある試合。
タイガースのガララーガ投手は26人目まで誰一人走者を出さなかった。
否が応でも高まる完全試合への期待、最後のランナーをファーストゴロに打ち取ったと思った彼に塁審のジェイスが下した判定は「セーフ」。
この瞬間彼はメジャーで10年以上達成されていない完全試合を逃した。
判定は明らかな「誤審」だった。
試合後ジェイス審判は自分のミスを認め、ガララーガに謝罪した。
「ピッチャーにとって、完全試合を逃したことがどれだけ重大なことかは分かる」
だが試合後である。判定は覆ることはなかった。
翌日の試合、スタジアムは不穏な空気に包まれた。
ジェイスが主審を務めることが分かっていたからだ。
特にタイガーススタンドには彼を中傷するプラカードが乱立し、激しいブーイングが浴びせられた。
ジェイスが主審を務めることが分かっていたからだ。
特にタイガーススタンドには彼を中傷するプラカードが乱立し、激しいブーイングが浴びせられた。
まともな試合になるだろうか、誰もが思った。
主審を替わるべきか、ジェイスは考えた。
主審を替わるべきか、ジェイスは考えた。
その空気を一変させたのは、登板のないガララーガ投手だった。
彼は試合前に監督から受け取ったメンバー表を持ってジェイスに近づくと、彼にこう告げた。
「前に進まなきゃ、ダメだよ。」
交わした固い握手、思わず涙を流すジェイス審判。
選手と審判の間の高い壁を、「思いやり」の心が超えた瞬間。同じ「人」になれた瞬間。
スタジアムの誰もがその姿に打たれ、ブーイングは一切納まった。
選手と審判の間の高い壁を、「思いやり」の心が超えた瞬間。同じ「人」になれた瞬間。
スタジアムの誰もがその姿に打たれ、ブーイングは一切納まった。
ガララーガは言った。
「長い間野球をしていれば、ミスもするし間違いを犯すこともある。だが、いいプレイをすることだってあるんだ、それが野球なんだよ。」
…
人間は誰でもあやまちを犯します。
大切なのは、あやまちを犯したら、それを隠さず認め、素直に謝ること。
謝ったら、いつまでも責めずに、許すことだと思いますね。
仕事でもプライベートでも同じ。
決してあやまちを誤魔化すんじゃない、見過ごすんじゃない。
互いに正しくミスを評価することが、大切ですね。