猫母の実母、猫ばぁちゃん(96)の記録

7月13日(土)
仕事が忙しくて休み返上して働いていた夫がたまたま休みになったので夕方祖母の施設に行ってきました。

パソコン室に祖母のケアマネが居たので、部屋まで案内してもらう。
やっぱり猫母がショートで使っていた個室の近くでした。

ケアマネ︰昨日は危なかったけど安定され、たまに自分で酸素マスクを外そうとされています。個室に動く際点滴は外していましたが御家族様の希望で再開しています。


との事でした。


呼吸は確かに安定してた。ちょっと安心。

でも手の甲にまで浮腫は来てる・・・。


ばぁちゃん?ばぁちゃ〜ん

と呼んでも目は開けてくれなかった。でも涙が目頭に溜まっているので声はしっかり聞こえている。持ってきたティッシュで拭いていると、職員さんが猫娘さん座ってくださいと椅子を持ってきてくれました。

手をスリスリさすっていると携帯がスマホ🎶

猫兄でした。

「仕事帰りに特養に来たとけど入り方がわからん」

と。
昔と入り方が変わったからね😧💦

「今ばぁちゃんの所に来てるけん玄関まで迎えに行くよ」
と言って迎えに行きました。



ばぁちゃん。猫兄が来たよ〜💦とか色々話しかけてると、目があいた!!


ばぁちゃん!わかるね??猫娘よ!猫兄も来てるよ!

と言うと。首をウンウンして口をパクパク

声は出ないらしいけど何か一生懸命に話してくれてる。


ごめん猫ばぁちゃん・・・私読心術出来んとさねえーん

今ね猫兄ちゃんと、私の旦那さんが来てるとよ。

と伝えると、どうも出入口近くの夫を見て顎をクイッと動かして何か言っている感じ。

たぶん私が結婚して毎回同じセリフを言っているからそれかな?と思って

「ばぁちゃん。あの人誰ね?って言ってると??あの人は私の旦那さん。私より良か男やろ??」と言うと満足したようにうなづいて笑っていました。

猫娘より良か男って・・・私男じゃなかとけ(笑)ってここ3年以上毎回言ってたなぁ・・・夫の顔がばぁちゃん好みなんだと思う。
だって、猫姉の旦那さんには「毎回あのおじさん誰ね?」だもん。義兄はうちの旦那の一つ下でしかも童顔なのに💦

「旦那さん。この子の父親よ〜。あと1ヶ月後には出てくるからね。産まれてらおんぶしてくれるやろうもん?」と言うと何も反応してくれませんでした・・・

無理とやっぱり思ってたんだろうね・・・


他にも口をパクパクして何か言ってたりしてたけどわからず・・・


職員さんが来ると顎をクイッとして誰?って顔してたから「職員さんよ〜」って言うと笑っていました。


今日は笑ってくれているから良かった・・・


明日は猫兄と従兄がまた朝方来るって。今から夜ご飯作らんばけんまた来るね。と言って兄も私も手をしっかり握って部屋を去りました。



7月14日(日)
猫兄や猫姉が行ったけど今日も落ち着いているとの報告でした。


その間、猫母を連れていかなくて良いのか・・・まだこの世に居てくれるのでひと目でも会わせてやりたい。
福祉タクシーで連れて行けないか・・・兄姉とも話しましたが身重の猫娘が1人で連れていくのは危ないと皆から言われて断念しました。
妊娠していなかったら自分の車に乗せて猫母を連れて行っていたと思います。
猫ばぁちゃんから、大事にしなきゃいけないよと言われているし。ごめんね。

でも今年に入って猫母のことを話さなくなっていた猫ばぁちゃん。いい施設に入ったり私達も居るし多分もう心配しなくていいと思ったんだろうね。

7月15日(月)
1人で行ってきました。
目は開けてはくれないものの呼吸も安定してた。手をさすってみたり、特養に入所してからの写真をアルバムにまとめてくれていたのでトナカイの被り物をしたり運動会の写真を見ながらばぁちゃんに話しかけていました。
職員さんも頻繁に来てくれてて何かあったら呼んでくださいと毎回言ってくれていました。

途中、猫ばぁちゃん

一瞬、目を見開いて私をしっかり見て、すぐにまた目を閉じました。

ほんとに一瞬でした。


そしていつものように「夜ご飯作ってくるね。また明日来るよ」「それと今日はまた猫姉ちゃん達が来るって言ってたよ」と伝えました。

帰るねって言葉は昔、じぃちゃんを看取った時言った途端呼吸が止まったので言いたくなかったので・・・


これがばぁちゃんがこの世に居る間に私が伝えた最期の言葉になりました。

一時期は認知症の為猫娘の事が誰かも分からないと言っていたこともあったのに、しっかりとみんなの事がわかる日々でした。


この日の夜何故か耳鳴りが酷くて・・・虫の知らせだったんだろうね・・・


翌日。
猫ばぁちゃんは9人目のひ孫の誕生を見届けず最愛の夫や今年なくなった2人の妹達の元に旅立ちました。