昨年6月に「どアホノミクスの断末魔」(角川新書)という本を書きましたが、本当にその通りの断末魔になってきたなとつくづく思います。政権が崩れていく時というのは、多面的な問題が次々噴出するものなんですね。ついにはセクハラやそれをめぐる低レベルな発言まで出てきて、もう末期的です。

 具体的な問題は、財務省、厚労省、文科省、防衛省という「役所の不祥事・疑惑」という形なので、自民党も「官僚機構に振り回される自分たちは被害者だ」というポーズで事を収めようとしました。しかし、それで納得するほど国民はバカじゃない。役所のトップの大臣は政治家なわけで、政治家が責任を取らなければおかしい、ということを国民は分かっている。

 麻生財務相にしても、この期に及んで悪あがきを続けているのだから救いようがありません。麻生財務相が辞任すると政権の屋台骨が崩れるので安倍首相が困る、などと解説されていますが、そういう次元でしか、ものを考えられないというのもこの政権のお粗末さを物語っている。

加えて、財務次官のセクハラ問題で、女性記者が次官との会話を録音したデータを週刊新潮に渡したことについて、自民党の衆院議員が「ある意味犯罪」だと失言したり、「#Me Too」のボードを掲げて抗議した野党の女性議員に対して、別の自民党議員が「セクハラとは縁遠い方々」とツイッターに書き込んだり。口を開けば、下劣さを露呈するばかりなのに、彼らはそうなることにさえ気が付かない。知性のなさは目を覆いたくなるほどです。政権が崩れる時というのは、こうしてあらゆる形で愚劣ぶりがほとばしり出てしまうのでしょう。

■「愛僕者」に付ける薬はない

 安倍首相は「徹底的に膿を出す」などと言っていますが、そもそも政権そのものが本質的に膿の塊。膿が全部流れ出れば何も残らないでしょう。


 政治家が下心や野望を達成するために政策を私物化すると、結局、墓穴を掘るということがよく見えてきましたね。こうなったら、政権側が自分たちで墓穴を掘って、そこに転がり込み、自ら息の根を止めるよう徹底的に追い込んでいく必要があります。それが今の野党の仕事です。野党側のペースで総選挙に持っていければいいですね。