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毎日怖い話2「時計」

僕は怖い話や不思議な話が好きなんですが、なかなかテレビで見ることがありません。

なので怖い話を自分でしようと思います。
僕が聞いたり、教えてもらった話をブログに書きます。

怖くなかったり、微妙な話があると思いますし、一応プライバシー的なモノを加味して仮名もしくはイニシャルにしてます。
それでもよろしければ…




「時計」

以前舞台関係のお仕事をやっていた男性Eさんが、とあるビジネスホテルに泊まった時の事です。

そのビジネスホテルは関西にあるビジネスホテルで、駅からも遠く建物自体も古くて部屋も狭く、一泊数千円で泊まれる格安ホテルでしたが、チェックインも遅く、ただ風呂と寝る場所があれば良かったので、特に気にはしませんでした。

風呂に入り、寝ようと部屋を真っ暗にし、ベッドで横になるとどこからか、


「カチッ、カチッ、カチッ…」


という音が聞こえてきました。

壁も薄かったので隣の部屋からかと思っていたんですが、静かで真っ暗な中、音が妙に気になって寝つけなくなり、音の原因を探す事にしました。

電気をつけ、音の鳴る方向に耳をすませると、なんてことはない。
壁にアナログの時計が掛けてあったんです。

申し訳ないけど音が気になるから電池を抜かせてもらおう、と思い壁に掛けてあるアナログ時計を手に取りました。

その時おかしな事に気付いたんです。
この壁掛け時計、アナログではあるものの秒針がカチッ、カチッと進むものではなく、スーッと動く音が出ないタイプの秒針だったのです。

不思議に思いながらも、何気なく時計の裏側を見るとそこにはびっしりお札が貼られていました。

マジかっ!!
と思った瞬間、時計を床に落としてしまったんです。
落とした衝撃で時計の破片が2つ、飛び散りました。

慌てて破片を手に取ると、それは時計の破片ではなく、人間の「歯」だったんです。

時計にはこれといって壊れてる部分もなく、どこからか出てきた2つの黒く薄汚れた歯。

気持ち悪くなりながらも、きっとこれがカチッ、カチッ、カチッと鳴っていた原因なんだなと思い、寝る事もできず、朝イチでホテルを出たそうです。