次回上演作品「十二夜」参考資料として、洋画DVDを借りてきた。


「恋におちたシェイクスピア」(米)は、アカデミー賞受賞(1999年)後にすぐ観に行った。


何度観ても躍動的で生気に満ちている素晴らしい映画だ。

(これからご覧になる方にはネタバレとなる恐れがありますこと、ご了解ください)


映画のラスト、青年詩人シェイクスピアと伯爵令嬢ヴァイオラが、次の作品は…と、「十二夜」の構想を語り合うシーンだったことは覚えていなかった。


叶わぬ恋に落ちたシェイクスピアとの悲恋を断ち切り、長い航海に出たヴァイオラの乗り合わせた船が難破して打ち上げられたのがどこかの国の砂浜…そこには公爵がいて名をオーシーノーという…。

ヴァイオラがそうだが、シャイクスピア作品には、旧弊にとらわれない聡明で行動的な女性が活躍するものが多い。400年以上前にこれだけ革新的な女性像を描いたことも、いまなお世界中で愛され上演、映画化されてきた理由の一つだろう。

シャイクスピア作品では、さらに、庶民をはじめとする多彩な人物たちがイキイキと人間臭く描かれているのも特徴だ。


青年劇場は昔から「庶民派」の俳優陣が特徴だったこともあってか、「真夏の夜の夢」を重ねて上演してきた。6年前に高瀬久男さんを演出に招いて上演した「尺には尺を」も庶民が活躍した。


一方で青年劇場は、過去に「十二夜」「ロミオとジュリエット」も上演している。

今度も、貴族社会を中心にした作品「十二夜」を、青年劇場がいかに魅力的に上演するか、挑戦しているところだ。

私は、「真夏の夜の夢」でライサンダー、「尺には尺を」で公爵を、つまり貴族の側に属する役柄を受け持ってきた。(自慢しているわけではない)

そして今回は、血縁を唯一の頼りに姪の邸に寄宿する、サー・トービー・ベルチという酔っぱらいというのが私の受け持った役。一応貴族階級の人物ながら、破天荒で喧嘩も強いというから、はてさて…。

大体、喧嘩嫌いの平和主義者、しかも非体育会系の自分に、「なんで?」と、驚いてみても仕方がない、受けて立つのみ。

http://www.seinengekijo.co.jp/frame.html


カズオージのブログ-蜘蛛の巣
「真夏の夜の夢」の妖精たちは、こんな蜘蛛の巣をベットに眠っていたのかも…。