(お部屋の和)





時計の針が12時を指してすぐ


携帯が鳴ったから飛び付いた。


智さんかもしれない。


もうドキドキし過ぎて吐きそう。





✉️お部屋の和、おめでとう🎉




・・・あ。


・・・熱血の、相葉氏から。





✉️ありがとう(^^)





最近は。


模試なんか受けてる幼馴染。


振り返れば幼稚園から続く一本道。


この先は・・・


3月より先は・・・


もう、同じ道じゃ、ない。


だけど、少しだけ心の平穏を取り戻した。


相葉さん。


いつも、ありがとう。






窓に頬をくっつけて


家の前の道を見ていると


影が・・・?みっつ?いや、ふたつ?


あれ、ま。


爺ちゃん、負ぶわれてるよ・・・





・・・いいな・・・





あれ?


もとい、もとい。





爺ちゃん、大丈夫かな?


うん。これが、正しいね。





と、思う間に


玄関が騒がしくなって


「ありがとう」と声が聞こえてきた。





爺ちゃん、大丈夫そうだ。





安心すると


閉じ込めた方の気持ちが


沸々とわき出てくる。





僕の智さんだよ・・・


大人が何人もで


こんな深夜まで何してんだよ・・・

 





智さんも智さんだよ。


僕の17歳最後を愛でもせず


カウントダウンの最後の最後


要するに18歳になる瞬間を


一緒に迎えてくれもせず


爺ちゃんや父さんと風呂なんか・・・


裸の付き合いなら


僕とやってよ・・・




なんて。




自分の爺ちゃんが世話になったのに


僕って・・・なんて嫌な子だろう・・・



これ以上、悪態をつくのは


自分でも嫌だ。


布団を耳まで被って


寝たフリをした。





本当は・・・


駆け出して行きたかった。


本当は・・・


飛びついて抱きついて甘えたかった。





なのに・・・





天の邪鬼・・・






*ララァさんのお写真です*





(愛の釣り人)




和室に布団を敷いてくださったけれど


荷物を置いているから、と


顔も見たいから、と


おめでとうも言いたいから、と


和の部屋に上がらせてもらった。





部屋の電気は煌々と点いたまま


布団を被って背を向けている。





智「・・・寝ちゃった・・・?」


和「・・・うん・・・」





可愛いヤツ。





智「お誕生日、おめでとう」


和「・・・ありがと・・・」




ふふふ。


愛おしいヤツ。





じゃあ・・・


下に、降りるね。


電気を消して





智「・・・おやすみ・・・」





和「・・・待って」





ガバっと起き上がった君は・・・





智「逢いたかったよ」


和「僕の方が逢いたかったもん!」





言うなり俺をベッドに押し倒した。


頭からヘディングして


胸に飛び込んできたかと思ったら


そのまま俺をベッドに引き摺りこんで


そして・・・マウントをとった。





あ・・・この角度。


月明かりの中、下から見上げると


喉から顎のラインも、いい。


お前、色っぽいな・・・


鼻の先がちょっと丸くなっていて・・・


半開きの口元・・・


顎の黒子・・・





和「爺ちゃんをおんぶしたから


もう満足した?」




・・・へ?




和「父さんと京都から一緒だったから


もう満足した?」




智「・・・泣くなよ・・・」




ポロポロと・・・


琥珀色の瞳から涙が溢れてくる。




和「僕のことなんか・・・


僕のことなんか・・・」


智「お前のことが大事だから


お前のお爺さんやお父さんも大事なの」


和「だって。


僕は・・・後回しで・・・」






しょうがないヤツ。


どうしようもなく


可愛いヤツ・・・





ここは、折れてやるか。





智「ごめん」


和「待ってたのに」


智「うん」


和「逢いたかったのに」


智「うん」


和「まだ・・・キスもしていない」


智「・・・・・」





腰を抱いて


腹筋を使って上半身を起こすと


そのままぐるりと反転して・・・





智「目、閉じないの?」


和「見ておきたいんだもん」


智「・・・・・」





互いに見つめあったまま


唇を重ねる。




鼻と鼻も・・・


何度も触れ合って・・・




頬と頬も・・・


左右交互にスリスリして・・・




和「もう・・・18歳だよ」


智「うん」





君が・・・パジャマのボタンを外す。




ここで・・・


スルのは・・・ちょっと・・・




和「抱いてほしい・・・」


智「・・・・・」




陶器みたいに


滑らかな肌は


少し汗ばんで


しっとりとして・・・




指の腹でつーっと


脇腹からあがり


平な胸の・・・その先端へと・・・





和「・・・ぁ・・・」




きゅ・・・っと摘むと良い声で鳴く。





そして


ふたりのそこが


同時に跳ねて勃ち上がった。





この甘い疼きを


どうしようか・・・