プライムビデオで
「笑いのカイブツ」
を見た。
今はやはりちょっとした漫才ブームと言って良いの
ではないだろうか。
それも一過性のものではなく太く長い笑いファンの
熱風が吹き続けているように思う。
そんな笑いフリークの生々しく痛々しいまでの
青春譚を描いた本作は
やはり熱く胸に迫るものがあった。


この映画には原作があって

現在放送作家として活躍している

ツチヤタカユキ氏が自らの半生を綴った

自叙伝的私小説「笑いのカイブツ」

を下敷きにしている。

登場人物の設定や名称こそ変えているものの

彼が歩んだ「笑い」を巡る半生は事実に近いもので

あるらしい。

視聴者参加お笑い番組である

NHKの携帯大喜利で読まれるために

1日2000個のボケを考えるという荒行を自らに課し投稿し続けてる事により番組内のレジェンドに上りつめる。

そこから彼の「笑い」を背負った人生が

始まるのだが彼の性格とも相まってそれは

とても険しく困難な生き様であった。

そんな複雑な主人公を演じるのが

岡山天音で彼の演技力と器用さがこの難解な主人公を圧倒的存在感を持って見せつけてくれて

いた。

彼の生き様を現したような台詞が印象深い

「おれには時間がないねん。普通の時間はいらんねん」

脇で出てくるミナミの繁華街で偶然出会う青年を

菅田将暉が演じていていい味を出している。

彼もまた当代を代表する名優に違いないのだが脇に回るとその上手さがより抜きん出るように感じた。

笑いと若者の関わりをこれほど深くリアルに描いた

映画はなかなか珍しいと思った。


2024年日本映画 滝本憲吾 監督


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