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「市子」
(2023 ハピネットファントム・スタジオ)
2時間6分
婚姻届を見せ、泣くほど喜んでくれた彼女・市子が突如、失踪した。彼女は何故、そしてどこに行ってしまったのか…
戸田彬弘が自身の主宰する劇団の旗揚げ公演となった「川辺市子のために」を映画化。Amazonプライムで8日から配信開始されたのでさっそく観てみた。
話はそんな市子の子供の頃、学生の頃…と遡っていき、彼女に関わった人たちの視点で描かれていく。ちょっと、変わったところもある彼女には何があったのか…淡々としていながらも、グイグイと惹きつけられてしまうムード作り。
やがて、後半には彼女のあまりに重く悲しい過去も明らかになる上、何ともゾッとするような結末に導かれる。ちょっと分かりにくいんだけどね。
とにかく、この映画、役者が素晴らしい。杉咲花は影はあるのだが、時に艶かしく、時に可愛らしく、まだ若いのに芝居は円熟味を増している。中村ゆり、若葉竜也や森永悠希のリアリティある芝居も胸に迫ってくる。昨今の邦画らしいムードではあるけど、これだけ「人間かが迫ってくる作品は久々かもしれない。
🎬🎬🎬🎬(5段階評価)
(鑑賞:2024 3・10 Amazonプライム)