少年モン(鑑賞:2016 11・26 DVDにて)

監督:加治屋彰人
出演:小室ゆら、西野実見、辻元舞、田中楽翔、鈴木卓爾、他
ストーリー:高校生の楓と梓弓は、アパートの中で一人で暮らす少年を見つける。少年を「モン」と名付け、誰にも見つからないように育て始める。 そんなある日、児童相談所職員・須貝と出会う。須貝はモンが幼児虐待の一種・育児放棄の被害に遭っているかもしれないと語り始めるのだが・・・

「Fly Me To Minami 恋するミナミ」「ぼっちゃん」など助監督として活躍していた加治屋彰人の監督作。

(2015 SDP) 1時間24分

身勝手な親たち・・幸せな食卓はやってくるのか

監督の名前も映画も初めて聞いたのですが、TSUTAYAで女子高生たちが子供の面倒を・・みたいな話で面白そうと思い借りてみました。

監督の演出は長回しも多く、彼女たちがモンの母親に会いに行くクライマックス、そこでのやり取り・・など随所に緊迫感あるシーンが多くて魅入ってしまいました。

そんな中、テーマ的には凄く考えさせられる話です。現実でも親が子供を虐待、育児放棄・・酷い話は多々伝わってきますが、今回のモンも一人、アパートの1室でゴミ屋敷みたいなところに放置されていたのですね。2人が親代わりとなって身の世話をしてあげる・・だけど、モンが真の意味で彼女たちになつくわけもない。。身勝手な親たちのおかげで心を閉ざしたモンの姿は言葉もない。特に中盤の食事シーンはね・・彼だけが無表情で・・彼に幸せな食卓はやってくるのだろうか・・・思い切り複雑な思いに駆られたラストシーンを含め、そう思う。

3.5/5点