10月16日は産経新聞一面トップから。

―天皇陛下の「お気持ち」ご表明を受け、政府は「大嘗祭」を平成30年11月に執り行う方向で検討に入った。―

との報道です。

 

実現するなら、来年にも『譲位』は実現し、皇太子が践祚・即位し

平成に代わる新しい年号のもと、再来年に大嘗祭が行われることとなるでしょう。

 

明治以降の近代日本史には例がない、

日本史に大きく刻まれる事件となりますが

他紙は全く取り扱っていない事から産経の独占スクープという事になります。

 

因みに「大嘗祭(だいじょうさい)」とは、

「天皇が即位後初めて行う新嘗祭」を指します(産経新聞記事より)。

 

その新嘗祭(にいなめさい)とは、毎年11月に、天皇が行う収穫祭で、

その年の新穀物を天皇が神に捧げて、天皇自らも食す祭儀のことです。

 

新しく践祚・即位した天皇は「皇位継承に伴う一世一度の重要儀式」として大嘗祭を執り行い

その中心的儀礼である「大嘗宮の儀」では、天皇が「悠紀殿」と「主基殿」で自ら新穀物を供え

神々とともに食し、五穀豊穣に感謝するとともに

国家・国民の安寧を祈念する。

それにより「神格」を得て完全な天皇になる

そのような重要な神事です。

 

これを2年後の11月に執り行うことを政府が検討している、というのであれば

慣例として前年の内には「譲位」が行われる、

つまり平成は29年をもって終わる。

ということを意味するわけです。

 

 

 

10週前のブログを書いた時には

(関連:

106.「『この地位は、主権の存する国民の総意に基づく』故にー陛下『お気持ち』表明へー」

http://ameblo.jp/kazunari-itoh/entry-12185730788.html

7月30日読売新聞一面より)

 

「それでもまだ何年かは議論が続くんだろう」と

思っていたのですが、余程陛下の「譲位」についてのお気持ちが強かったご様子で、

いきなり話が具体的になったな、という印象を受けます。

 

この時のブログでは、皇室典範は

憲法1条
「天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する国民の総意に基づく」
に従い、国民の総意のもとという建前によって改定されるのではないか

―何を以て「日本国民の総意」とするか、それは単に世論調査となるのか
何らかの国民投票を行うのか(それはないと思いますが)、それは私では判断つきかねる―

と書いたわけですが、

 

どうも、今日の新聞を読む限りにおいては、その「国民の総意」については

なし崩し的に「国民の信託を受けた内閣が国民の総意を代弁する」という形で皇室典範を改定するのではないかと思われます。

 

 

兎にも角にも

時代は今までにない速度で、大きく変化している

そして新しい天皇と、年号とともに

日本は近く新しい時代を迎えることになる。

 

 

そう感じさせる話題であることは確かです。