9月25日の各紙朝刊は、前日に大きなニュースがなかったと見えて、それぞれ別の報道を行っていました。

その中から、今日は読売新聞の一面トップから。
車の自動運転の開発加速へ、G7で国際基準を設けて協調していこう
という話題です。

凄いですね。
昔SFで見た、人間が運転せずとも車が自動で走る光景は
極めて近い将来、現実のものとなります。
技術の進歩というのは、以前は空想でしかなかった事を次々と現実としていきます。

車に限らず、このような「技術の進歩による生活の人工化、自動化」は、
まさにこれからの日本を救う道標となると私は思っています。



先週18日に投稿した人工知能(AI)の話や、
また昨日23日に投稿した、LDP新潟政治学校の話題にも通じるのですが
今後の日本の火急の課題は、超高齢社会に伴う
生産年齢人口(15~64歳)の減少と、65歳以上の高齢者、
75歳以上の後期高齢者の人口比率が
異様に増加することにあります。

つまり、健康に働けるヒトの数は減り
体に不自由を抱えるヒトの数が増える、ということにあります。

それに対する政府の対抗策は、どうも移民・外国人労働者の受け入れにあるようですが

・安倍総理「一定の条件を満たせば世界最速級のスピードで永住権を獲得できる国になる。」
http://www.news24.jp/articles/2016/09/22/04341646.html

先般、ドイツのメルケル首相が自らの移民政策の失敗を認めたように

・メルケル首相、突然のザンゲ…ついに難民政策の「失敗」を認める

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/49787

日本人と価値観が合わない外国人の安易な受け入れは、社会の深刻な混乱と
日本人労働者の賃金低下(外国人労働者の安い賃金に合わせて日本人労働者の賃金も上がらなくなるため)を招くなど
いわば「日本という国名を残すために、従来の日本人が不幸になる選択」と言わざるを得ません。
そんなことをして喜ぶのは、安い労働力が手に入る資本家の方々だけです。

そんなことより、先程紹介した安倍総理のニューヨークの演説で注目すべきは
「日本はこの3年で生産年齢人口が300万人減少したが、名目GDPは成長した」
と言う部分です。

これは非常に重要な部分で、
人口が減少してもGDPが増える(経済成長できる)のであれば、
国への税収は増え
(「税収=名目GDP×税収×税収弾性値」だから)
かつ、国民一人当たりのGDPが増える、つまり裕福になることになります。

何 も 問 題 は な い こ と に な り ま す 。


そして、産業革命以降
国の経済を成長させるのは、労働者の人口増加などではなく
新しい技術の革新にあります。
労働者が減っても、新しい設備を導入することで仕事は回せます。
私、印刷会社の工場で勤務してたから、実感としてよく分かります。


紙積みなんかもはや人間がやる必要なんてないのに
経営者がケチって設備投資しないと
長い時間と、体を壊すような重労働によって
人間がいつまでもクソ重たい紙を積み上げ続けないとダメなんですよ
バカみたいな話でしょ


つまりこれからの数十年、日本に必要なのは
ケチらずに新しい時代を見越した技術投資をすることです。
安い外国人労働者を大量に入国させようなんて
「そっちの方が新規投資なんて面倒くさいことしなくて済むでしょ」
という、資本家とそれを票田にしている政治家の都合の話なのです。


途中、関係ない話が混ざりましたが冒頭に戻ります。

だから私は昨日も書きましたが
高齢者・後期高齢者が長く健康と体力を維持できるような
iPS細胞の研究・実用化や、ロボットスーツの量産
そしてAIをはじめとする、「足りない人手をカバーする技術」もっといえば「ロボットとの生活」、
―これももうあっという間に現実のものとなるでしょう―
いわば「技術大国 日本」 を今以上に特化し、
開発し、かつ、商品化しそれを外国に売る

それがこれからの日本が採るべき道であると、私は考えます。

ですから、古い話題(いや旬か?)になりますが、技術研究費を
「2番じゃ駄目ですか?」と言って「仕分け」(=削ること)しようとした人が、かつていて
その人は最近では野党第一党の代表となりましたが
…全然駄目だと思います。

1番を常に目指さなければ、科学技術の分野で日本は欧米を出し抜けません。




自動運転に国際基準を設ける話に関しては
17日に講演を拝聴させていただきました
世耕弘成・経済産業大臣 の話でも出てきました。

この時大臣は
「スマホに関して、日本の電産業は部品の生産輸出こそ行っているが、心臓部となるソフトウェアの開発、及びスマホ販売の世界シェア率は海外の企業に大きく水を開けられている。

車の自動運転が実現化した際、その心臓部となるソフトウェアの部分が
アメリカやドイツにおさえられ、日本の自動車会社は車の『車体の部分』だけを作っている、なんてことになってはならない」
という話をされてました。


これはまさに慧眼で、
実際アメリカでは自動運転のソフトウェアには自動車メーカーではないグーグルが参入しています。
これからの自動車業界は、車体自体はあくまで部品でしかなく、それを制御するソフトウェアの開発を行っている会社が一番
「利益を出せる」かつ「自動車販売でも主導権を握れる」
事を見越しているんですね。


自動運転の開発では現在、アメリカのステラ社、ドイツのベンツ社が先行し
残念ながら日本は追いかける立場ですが、
是非ともこの分野でも「1番」をとり、日本の産業を牽引してもらいたいと思っています。