8月6日の主要4紙の朝刊は、朝日、読売、産経がリオデジャネイロ五輪開会を報じたもの。
それに対し毎日新聞は、自衛隊が北朝鮮のミサイル発射に対し常に迎撃態勢をとれるよう
「破壊措置命令」を常時発令する検討を始めた件を報じました。


また
それ以外には今日、8月6日が広島に原爆が投下された「原爆の日」であること。
先週のブログで書きました、天皇陛下の「お気持ち」表明が8日の午後3時に公表されることが、
主要ニュースとして各紙の一面を飾りました。


4年に1度のスポーツの祭典オリンピック、その開会式が
日本時間の8月6日午前8時から行われた、というのは
奇妙な縁を感じずにはいられません。
ちょうど同じ時刻より、日本の広島では「原爆の日」の平和記念式典が行われました。


かたや「平和の祭典」、かたや「人類最悪の災禍」を忘れぬための式典。
それらが同時に存在したことは
図らずも現在の世界の縮図を見たような気持ちになります。


 
今回のオリンピックでは日本人選手が338選手が参加するということですが
4年に1度しか訪れないこの機会のために、長い時間をただ己を研鑚することにのみ費やしてきた各選手達に大きな敬意を示したいと思います。
健闘をお祈りすると同時に、各選手の活躍に日本が湧くことを心から願っています。


画面、朝日新聞を読んでいると
なんかまた「多様性の国」とか耳心地のよい言葉を使って


「世界各地では難民や移民の問題が噴出し、過激な排外主義も目立つ。ブラジルは多様性を誇り、多文化に寛容な国だ」


「人種や国籍、宗教に関係なく誰もが公平なルールで競い合うのが五輪が描く理想の姿だ。
排外主義とは対極にある理念の一端が、体現される。」


「島国日本と対照的なブラジルが持つ多様性。(略)次回の開催地、東京が学ぶべき面も多いであろうスポーツの祭典が始まる」


などと、日本に皮肉を言い、政治色を感じさせる事を書いていますが


読んでいて イ ラ ッ としますし
ブラジルの深刻な治安の悪さ、政情不安定に触れずにただ「多様性」がよいなどと書くのは
悪質な心象操作といえます。
北朝鮮を「地上の楽園」と書いていたころから一歩の成長も見られないのでは
本当に「自社の過去の報道を反省」したのか疑わしいものです。





意外にも独自の色を出しつつあるのが毎日新聞です。


北朝鮮が3日に弾道ミサイルを発射(と、ハッキリ表記している)した際も
翌日の朝刊では一面トップで大きく批判記事を書いていました。


北朝鮮が発射した「ノドン」 (「飛翔体」ではなく、これもハッキリ毎日新聞はそう書いています) が秋田県沖の日本の排他的経済水域(EEZ)に着弾したこと、
それに対して日本が発射を補足出来ていなかったこと、ノドンが着弾するまで何らの行動も取れなかったことは


日本にとって 極 め て 深 刻 な 事態です。


今までは、北にミサイル発射兆候が見られる時に
政府は自衛隊にミサイルの「破壊措置命令」を出していました。


それが3日のケースでは、北が移動式発射台を使用し「ノドン」を発射したことから
自衛隊には「破壊措置命令」は出てませんでした。


当たり前の話です、
一体どこの軍隊が敵国を攻撃する際、それを事前に察知できる形で行うでしょう。
そんな事も分からなかったほど、日本は北の攻撃能力を舐めていたのです。


北の行動は、今回は恫喝でしたが、
それは裏を返せば 「その気になればいつでも日本にミサイルを落とす事が出来る」という意思表示に他なりません。
これから北が核実験とミサイル実験を繰り返し、もはや確実に日本に核ミサイルを落とす事が可能となったら、
日本には何が出来るでしょうか?


現状、何も出来ません。本当に。
日本には敵基地攻撃能力がないからです。
日本がミサイル攻撃を受けた場合、自衛隊はミサイルを撃ち落としますが
相手国への反撃はアメリカが行う、という前提となっています。


しかし、
イージス艦やPAC3で敵ミサイルを確実に撃ち落とせる保証はなく
何より米軍が本当に日本のために反撃してくれるかだって、
本当は分からないのです。


また、日本をミサイルを飛ばそうとしている国は北だけではありません。
中国は核ミサイルを実際に日本に向けています。


今回、「破壊措置命令」が常時発令される、と検討を始める そうですが
まずこの時点で遅すぎですし、
では命令が常時発令されることで日本の防衛力は向上するのでしょうか?


答えは「しません」。


幾ら飛んでくるミサイルを常時警戒していようと、
仮に飛んでくるミサイルを全部撃墜できようと
それだけでは根本的な解決にはならないからです。


相手のミサイル基地を攻撃し、その攻撃能力を奪えない事には
ダメなんです。


しかも、いつ飛んでくるか分からないミサイルを常時警戒するということは
現場の自衛官の負担が今の何倍にもなるということです。
そのうち現場が潰れてしまします。


日本もイスラエルのように、
無人偵察機による常時監視システムを作る事と
敵基地攻撃能力の装備が 絶 っ 対 に 必要です。


私は広島の平和式典を否定するつもりは一切ありません。
原爆に関する写真や絵画を多く見ますが、あれを見ているといつも身が切られる思いがします。


核の根絶を願っていますが


それ以上に
日本が再び核の惨禍に見舞われないようにと
  
  強く   強く

思っているのです。


願っていれば本当に核が根絶されるのであればそれもいいでしょう。
しかし、現実には
「何があっても核を手放さない」と公言している国によって


今まさに日本は狙われているのです。
誤解を恐れずに言いましょう。


日 本 人 は 認 識 が 甘 す ぎ る 。 
 


それが私が今日、2016年8月6日に 考えた事です。