(このブログは5月15日のfacebookへの書き込みを転載したものです)

私自身、義妹の旦那さんが自衛官ですので
彼が海外の危険な地域へ行くことになるとしたら、心配です。
私自身は民間人で国内にいるのですから「自衛官なのだから派遣は当然だ」とは言うことは出来ません。

ですから、特に身内に自衛官がいる方などが、...
現在の政治の動きに不安を覚えることは理解出来ます。


その反面で、メディアが殊更「日本が戦争への道を進んでいる」というような論調を用いている事に違和感を覚えます。


そもそも「戦争」とは何をもって言っているのか。
日本は「どの国と」「どんな目的で」戦争を始めるんですか?
法案に反対してる人たちは、この点を全く無視し、言葉のイメージだけで反対してるだけです。


すべからく戦争というのは「相手があって初めて成立する」もので、
「外交上の目的を達成するための実力行使」の事を言うのです。
(因みに日本はこの「実力行使」の選択肢が初めから除外され、
且つ、隣国もその事を承知しているため、外交面で著しく国益を損ねてきました。)


メディアの言い方は、まるで自衛官が無分別に外国で人間を殺傷するかのような印象です。


これは世の知識人と呼ばれる人の中にも見られることですが、
戦争を「無分別に人を殺すもの」と勘違いしている人があまりに多いと思います。
戦争には戦時国際法というものがあって、
仮に兵士が戦地で民間人を無分別に殺したなら、それはれっきとした犯罪です。


というよりむしろ、外国で日本人や友好国の人間が無分別に殺されるような状況があったなら、武力を用いてでもそれらの人を守るのが道理なのではないでしょうか?

 
「武器が使えれば日本人は必ず外国で率先して人を殺す」
みたいな発想はまず捨ててくれないと、
本質的な議論は出来ないでしょう。

 
「武力に頼らぬ平和を」
という言葉は確かに美しく真理に聞こえることでしょう。
ですが、自分の手足を縛ってジャングルの中に放り込まれて
どうやって身を守りますか。
「守ることが出来ている」と思っていたならそれは大きな錯覚で
本当は誰かに「守ってもらっていた」から
自分は無傷でいられただけです。
日本人にはあまりにそのへんの理解が欠けています。

 
「専守防衛」って何ですか?そんなに立派ですか?
まず犠牲が生じた後、やっと反撃できるという事ですよ。
他国から領空を侵犯されて、自衛隊機が2機スクランブル発進し
1機が撃墜されないと(ミサイルが簡単にかわせるんならいいでしょうけど)攻撃できない理念がそんなに尊いですか?

 
「自衛官が危険にさらされる」といいますが、現状の縛りほど自衛官に危険なものはないのです。

 
「アメリカの起こす戦争に日本が巻き込まれる」という懸念はその通りではありますが、
それ以上に日本にとっての懸念材料は
「今後アメリカは世界の覇権を握れない」ということの方です。
国防のほぼ全てをアメリカに依存する日本にとっては、大真面目な話これは国家存亡に関わることなのです。

 
有事に際しては同盟国と共同であたり、日本自身も行動の縛りを解く、ということは
国際社会、というより日本の戦国時代の例を見ても極めて当たり前な考え方です。


いい加減空虚でナンセンスな言葉の応酬はやめましょう。

 
武力はあるがそれを理性で抑える、というのが本来目指すべきことなのであって
(「憲法、法律を変えると戦争が起きる」と主張する人というのは、
詰まる所「日本人には理性がない」と言っているのと同じです。)


武力行使そのものが禁止されている事を守ることは

 
ちっとも日本の平和と安全を守ることではありません。