(このブログは4月5日のfacebookへの書き込みを転載したものです。)

 
今週は日経新聞から。...
添付された表に「ヒト・モノ・カネに資金が回り始めた」という題が付いてますが、まさにそれが景気拡大に必要なプロセスですのでこれは凄くいい流れだと思います。


おかしな話ですが、これを書いてて日経新聞の一面トップに
こんな風に良い話が続く様はちょっと戸惑いさえ感じます。
思えば、本当に長いこと
新聞の一面に景気がいい話が続くということ自体あまりなかったんじゃないのかと思います。

 
「待てこれは孔明の罠に違いない」



の司馬懿仲達のような気持ちです。




 
先週の「ストックボイス」の中で
「今まで日本の株価は外国人投資家の動きによって大きく左右されてきたが、
現在は日本の機関投資家が本気で買いに来ているので、円高で外国人が日本株を売っても、すぐに国内で買い支えが入る傾向にある。
大きな流れの変化を感じる」
という話がありました。

日本経済が本当に良くなりつつあるのであれば、
とても素晴らしいことです。

 
「いや、景気が良くなっていると言っても
それは大企業の話であって地方の中小企業は円安による資源輸入価格の上昇で逆に苦しい。
労働者も物価の上昇に賃金上昇が追いつかず、実質賃金は逆に低下している。
生活は苦しくなっている。」



アベノミクスを否定する論は大体このような内容かと思います。
それもまた社会の一方での事実であると思います。
私自身アベノミクスが全てにおいて成功を収めているわけではないと思っています。


ただ多くの場合、中小企業の大口の顧客は大企業と言う事になるかと思います。
日経新聞の記事では
「(大企業の)設備投資が盛り上がれば生産財の需要増や中小企業への発注増などに波及していく。」
とあります。
大口顧客となる大企業がカネを使う傾向にあるということは、中小企業の仕事増大に繋がることでもあります。

 
自由経済の活動においては、どうしても先に景気が良くなるのは大企業で、
中小企業には時間差をおいてそれが降りていく形にしかなりません。


ですから、現状は決して非難されるべき事態ではないわけです。

 
時間差を無視して一斉に全ての企業の景気が良くなるためには、
それこそ国民全体に対する超大量のバラマキを行うか、統制経済でも行うしか方法はなくなってしまいます。
そしてそれは資本主義社会の否定に他ならないわけです。

 
世の中の事象について、様々な捉え方があるかと思いますが
今日の日経新聞の一面記事は少なくとも、景気が良くなっている事を伝える内容であることは間違いないようです。