(このブログは10月12日のfacebookへの書き込みを転載したものです)

今週は地元の新潟日報から。

この手の世論調査は一種誘導尋問的な面があって、...
「日本の人口が減って行くことをどう思うか?」と聞かれれば、
その分野によほどの関心を持った人でもない限り
「不安を感じます」と応えるのは目に見えています。

そしてその記事を読んだ読者もまた
「やっぱり自分も不安だ」
となることでしょう。


ではその結果、どうなるかと言えば
「社会保障制度が破綻しますので、さらなる増税が必要です」
「人口を維持するためには移民が必要です」
という論拠に利用されることになります。


ですからこの手の記事は、初めから結論ありきの世論操作の性格が強いものといえます。
画面を見ても、一面をパッと見て、「84%が『不安』」「62%『困難に』」というネガティブワードが目に飛び込んでくるレイアウトになっていることが分かると思います。

 
私としては、
日本の人口が減って行くことは、れっきとした自然現象であってどうすることも
できない問題だと思っています。
それこそ戦後、第一次ベビーブームが終わった時から「将来的には必ずそうなる」と分かっていたことです。
(因みに人口自然減少は日本に限った話ではありません。中国・韓国でも今後起こります)


そこで日本として、国力維持のためにー人口を維持するためにー
日本に馴染むかどうかも分からない移民を受け入れることが本当に国民の幸福に繋がるのか。
或いは増税することで国民の不安が解消されるのか。
甚だ疑問です。

 
確かに、老人ばかりで若者のいない国は活力がなく、経済力が衰えるという
不安はあるでしょう。
ただ、これ以上出生率を下げなければ、
あと50年もすれば、多過ぎた老人達(私のような団塊ジュニア世代まで)が死に
再び年代別の人口バランスが取れて、安定した社会が戻ってくるのです。
(人口は明治期の頃まで戻りますが、そもそもそれが妥当な人口だったと言う事だと思います)。


だから、私としては
人口が減る事は動かしがたい事実として受け入れ、それに対する不安を強調するよりも、人口が減って尚、社会を豊かに維持するための方法をこそ考え、話題にすべきではないかと思うのです。

それについては、下にアップした動画が大変参考になりますので時間ある方は見てもらえたらと思います。

「藻谷浩介 『日本経済の今 第4回(全4回シリーズ)』」
https://www.youtube.com/watch?v=HENnGBpQ0EY
(本当は第1回から見るべきなのですが、この回が人口減少以後の社会について詳しく触れている回になっています。)


その他の一面トップは
朝日新聞:「大震災出火 3割が電気」あまり意外でもないし、今のニュースなのかどうかも疑問です。
毎日新聞:「原発事故対策:退避施設ずさん補助 津波、耐震考慮なし」これはダメでしょう。全然教訓が活かされてないじゃないですか。
読売新聞:「再生エネ購入、地熱優先へ…太陽光偏重を見直し」最近読売はこういう次代エネルギーの話題を持ってくる傾向があって好感を持ちます。
産経新聞:「小笠原に押し寄せる中国船、『宝石サンゴ』密漁か」外交問題になる事を懼れて手を出さないことが、事態を好転させるとはとても思えません。取り締まりを強化することで相手にそこが日本の領海であることを納得させる必要があります。
日経新聞:「エネルギー・穀物輸入、10港に集中 コスト4割減」効率化を図って輸入コストを抑えるのはとてもいいことです。