(このブログは8月10日のfacebookへの書き込みを転載したものです)

毎週日曜日は今日の新聞一面から。今週は朝日新聞の記事から書きます。
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ー原爆(或いはそれに後続する核兵器)の災禍は再び起こってはならないー
これは広島・長崎・日本以外の人類にとっても絶対の思いであると言えます。

核兵器の被害が筆舌に尽くしがたい悲惨なものであると同時に現代においては大国間で全面核戦争が行われれば全人類が滅亡するであろうと言われているからです。

そのため、日本に限らず世界中に核廃絶を訴える人達がいます。
そしてその中にあって象徴的な存在であり、最もその発言が注目されるのが、現実に悲惨かつ残酷な被害を被った「ヒロシマ」・「ナガサキ」の言葉なのです。

しかし、平和宣言でも触れている通り、世界には核の恫喝をもって外交を展開する核保有国がいて、核の恫喝から己を守るために核の傘の下で安全保障を試みている国が存在しています。日本は後者に位置づけられます。

これらの国は核が自国の安全保障の要となっていますので、
「いっせーの」で一瞬のうちに全ての核を地上から消滅でも出来ない限り、自分から核を手放してもいい(核の傘から出てもいい)などと思えないわけです。

いかに被爆地から「いつまでに何をするのかについて、核兵器の法的禁止を求める国々と協議」するよう求められても、そうそう簡単には実現出来ない問題なのです。

地上から核を撤廃する。それは勿論人類全体の目標であり、忘れてはならない事ではありますが、実はそれと同時に意識しなくてはならないことは
「いかにして核の脅威が横行するこの世界で生きていくか」
なのではないでしょうか。
現代の日本人は、核を嫌うあまりにここから目を逸らし過ぎているのではないでしょうか。

以前も書きました、スイス政府発行「民間防衛」という本があります。
この本の中では「いかにして核戦争下の状況下で生き残るか」という章があります。
・自国に核攻撃がなかったとしても隣国に核が落ちる場合もある。
・その場合予想される被害状況は?
・自国に核が落ちた際、避難所はどの程度の衝撃まで耐えられるか?
・避難所で生活するために用意しておくべきものは何か。
その内容は悲壮感さえ感じさせます。

日本にはこういうのありますか?
皆無ですね。
なぜでしょう?
核に反対している限り、核戦争は起きないという手前勝手な妄想を抱いているからです。

そして、核から身を守ろうと国が言うと、「日本を戦争できる国にしようとしている」などとよく分からない文句をぶつけられるわけです。

でもいいですか、日本は世界で唯一核攻撃を受けた国ですから、
もう二度と、絶対核攻撃を受けないという施策が必要なのです。

  身近な例を挙げましょう。
私達がいかに泥棒を憎み、社会から泥棒を追放しようと考えていても、
この社会に泥棒は現実に存在します。

皆さんは夜、戸締りしないで寝ますか?

あなたの脇に
「いや、夜戸締りなんかする必要ないですよ、実際。戸締りが必要なんて言っている奴は悪人です。」
という人がいたらどうします?
私は、その人こそ泥棒と判断しますね。
皆さんはどうですか?

…まあ、それがこの新聞なのですけどね。

原爆の日。
その日は核兵器を憎みその廃絶を考える日であると同時に、
「核兵器がある世界」について考える日でもあると思うのです。

今日その他の新聞は
読売新聞:「石破幹事長交代へ 首相安保相起用の意向」党人事はよく分かりませんが、これはより要職になるということですよね。
産経新聞:「国境近い離島、無人化防止」離島、狙われているわけですから当然です。
毎日新聞:「原発避難先受け入れ計画 策定13%」皆厄介事は引き受けたくないのが現実です。
新潟日報:「スポーツ庁来年度発足」 遅いくらいでしたね。
日経新聞:「日米 光通信量4倍に」 スゲー。