(この書き込みは7月20日のfacebookへの書き込みを転用したものです。)


先週に続いて2回目です。


先週は日経新聞の一面記事を用いたので、内容があまり一般的ではなかったのかなと反省し今回は一般紙の記事から書きます。


因みに今朝、日経新聞の一面記事は、「政府は待機児童ゼロを目指す」という話でした。良いことと思いますので実現に向け頑張って下さい、という感想です(上から目線で言ってしまいすいません(._.))。


読売・毎日・新潟日報の一面は「ウクライナ上空マレーシア航空機撃墜事件関連」について、

朝日新聞の一面(画面)はちょっと変わっていて
「中部電力による裏金システム」についてでした。マレーシア機撃墜については準一面扱いということで他紙と差別化を図ったようです。


中部電力が政界へ裏金を渡していた、という話については「さもありなん」という感じで、「85~04年 取引先から工面」というサブタイトルに至っては「なぜ今そんな話を一面に?」とさえ思います。

朝日が読者に原発への不信を強めるための記事と推察されます。

新聞というからにはタイムリーな話を最初に持ってくるべきで、ここは他紙と同様、マレーシア機の話で良かったのではないでしょうか。


さて、本題に入ります。


まず、ウクライナという国はロシアから欧州へ向かう天然ガスのパイプラインの実に80%が集約する要地です。

そしてアメリカはイラク内の油田の利権確保のために、イラク戦争を起こす国です。従ってウクライナをロシアから切り崩し自陣営に組み込みたいと考えても全くおかしくありません。

その前提で読んで下さい。


私は、この事件を見て「ルシタニア号撃沈事件」を連想しました。


「ルシタニア号撃沈事件」とは、第一次大戦にアメリカが参戦する契機となった事件で、アメリカ人旅行者が乗ったイギリス船籍の客船ルシタニア号がアメリカからイギリスへ渡る際に、途中戦闘海域を通り、ドイツの潜水艦に撃沈されてしまった事件です。

後にこの事件は、アメリカが参戦するための口実作りのために敵であるドイツの潜水艦を利用した物であったことが分かっています(その当時、ドイツの潜水艦は敵国船を無差別に攻撃していた)。


つまり私はこの事件を、起こされるべくして起こった事件、と考えています。


恐らくオバマが言う数々の「証拠」が示す通り、本当にウクライナ内の「親ロシア派武装勢力」が旅客機を撃墜したのでしょう。


因みに、メディアが使っているこの「親ロシア派武装勢力」という呼称。

非常に、露骨な印象操作だと思います。


ウクライナは近年、東部の親ロシア政権、西部の親アメリカ政権が繰り返し政権を握ってきました。

いや、もっと端的に言うならウクライナという国は、もともと旧ソ連邦の構成国であり、ロシアの衛星国だったのです。


それが10年くらい前からアメリカの干渉を受けるようになり、最近では昨年末に政変が起こり、親ロシア政権が倒され、親アメリカ政権が樹立したのです。


メディアはこの政権を「ウクライナ政府」と呼称し、あたかも正当性を持った存在として扱い、
それに対抗している「それまでの」政権組を「親ロシア派武装勢力」と呼びテロリスト扱いしているのです。

だから、本当にウクライナ東部の人達が悪のテロリスト集団なのかというと、私はそれは違うと考えています。


更に言うと、現在の西部の親アメリカ派政権は、東部の親ロシア派の拠点(あちこちの都市が西部政権に反発し独立宣言をしている。)を空爆し続けています。


ー「キエフの政府」は東部都市ルガンスクを空爆、民間施設を破壊。国際的に禁止されているクラスター爆弾も使用されていると伝わっており、犠牲者が増加している。一方、西側諸国は報道をほとんどしなくなった。ー


というのはロシア側による報道です。

これについては私も今日この記事を書くためにネットで調べたもので、
じゃあ、ここで出てくるクラスター爆弾をなぜ西部が持っているのかといえば、アメリカが供与した以外に考えられないわけです。


アメリカは西部側に武器を供与し、東部ウクライナの民間人を殺傷しているのです。

これは非常に重要な部分なのに、何故今回それについてはメディアは報じないのでしょうか。


そして東部側は上空1万メートルの爆撃機を撃墜する武器を持っていない。となれば、西部側の空爆に対抗するためにロシアから武器の供給を受けねばならないことは当然のことです。


そしてロシアの武器を使用して、空爆に来る西部の軍機を攻撃している最中、マレーシア航空17便ボーイング777を誤爆し、結果多数の民間人犠牲者を出したのです。


これは確かに悲劇であることは違いありませんが、東部側としても現状交戦中の空域において、民間機が飛んでいるからと言って敵機への攻撃を緩めるなんてことは出来ないわけです。それが戦場というものです。


ですからこの事件において問題にすべき点は、

「これは何者によるテロなのか。」

ではなく、

「何故そもそもボーイング777は危険であることが分かっている空域を飛んでいたのか。」

なのです。


私が冒頭「ルシタニア号」を引き合いに出した理由がお分かりになるかと思います。


アメリカと欧州は、この「事件」を利用しー事件を自作しておきながらーその責任をロシアに押しつけ、
「ロシアがテロリストの支援をしている」といって、国際世論を味方につけロシアを糾弾し、国際社会から追い出し、制裁を加えようとしている。


私にはそういう風にしか見えません。


この見解は極端で、単に私の妄想に過ぎないかもしれません。

個人の一意見として読んで下さい。


補足:

朝日新聞の記事では、

ーロシアのチュルキン国連大使は
「何故ウクライナ政府(注:西部の米欧派の事)は戦闘地域に民間機を入れたのか。領空の安全確保はウクライナ(注:やはり米欧派のこと)の責任だ」
と強調するばかりだった。-

と書いています。

ロシアにしてみれば本当に、それが偽らざる気持ちというものでしょう。

自分達が供与した武器で民間機が撃墜されたのは事実と認めているからです。


そして、自分達が米欧に嵌められたことを自覚しているのだと思います。


今回犠牲者を出したオーストラリアでは、

11月に同国で開かれるG20首脳会議にプーチン大統領を参加させないよう求めるデモが起きています。

G8に続きG20からも追放されたなら、ロシアの国際社会での孤立は決定的になります。

今回の事件が本当にアメリカの罠であるならば、相当に功を奏したと言わねばならないでしょう。