昨夜の今頃は おはなし会の後片付けをしていました。

昨夜は ありがたいことに 50人近くのお客様が

来てくださり、用意しておいたプログラムが足りず、

お客様には お渡しできましたが、ハラハラしました。

椅子も 追加で10脚出してきたり。

でも 予定の時間通り おはなし会が始まりました。

プログラムは 私が作成しまして、

私の語る おはなしの中に 小鳥が出てくるので

こんな背景にいたしました。



昔話で始まりました。日本、ドイツ、創作のおはなし、ハイチ。

手遊びは 〝虫かご〟

後半は トルコの昔話、グリム童話、アイルランドの昔話。

私が語るのは最後だったので、いつも通り 仲間の語りを楽しんでいましたよ。


まずは 【やまなしもぎ】
 太郎、次郎、三郎の兄弟が 病気のお母さんの為に 山ナシを取りに行く話。
 心根の善い三郎が 沼の主を倒し、兄達を助け、3人で山ナシを お母さんに持って帰る話。
 出典は 福音館書店の絵本。

くっきりと 兄弟の違いがわかり、やはり3番目の三郎が成功する、ホッとする昔話。
奥山に入り込んで、笹や瓢箪や鳥が 重要な知らせをしてくれる。語り手によって 奥山に感じず、裏山あたりに感じる時もあるけど、昨夜は 奥山の奥の 開けた沼に 大きな梨の木がありましたよ。

【黒いお姫さま】
ドイツの昔話というと、グリム童話とイメージされる方が多いかもしれませんが、
グリム兄弟が 口承の昔話を集め、加筆して作ったのがグリム童話です。
黒いお姫さまは グリム童話ではなく、ドイツの昔話です。

怖い怖いおはなし。15歳になった姫が 呪いの為に 炭のような真っ黒のお姫さまに変身し、お棺の中に入って、夜な夜な 見張りの男性を殺してしまう。でも、ある日、羊飼いが お姫さまの呪いを解くのです。その作戦は ハラハラドキドキ。
いつも怖いけど、あー怖かった。

【いのししイノコ】
お年頃のイノコが結婚したいと、お婿さんを探します。可愛いイノコ。
語り手のキャラクターが このおはなしにピッタリ。初めて聞いたおはなし。

【ブキ、コーキーオコーを踊る】
この話は 同じ語り手さんで 2度目。歌のあるおはなし。何度も何度も歌うので メロディーを覚えちゃった。めっちゃ面白いおはなし。説明できないから 読んでください。すごい楽しいです。
昨夜は 楽し過ぎて、 クスクス笑い過ぎました。


前半が終了しちゃった。ドキドキもせず。

語らず 聞き手で楽しむ時のようなリラックスさ。

私 もうすぐ語るんだけど。大丈夫か?

【スミレの葉にもきずつく娘よ】
こちらの出典の本『お月さまより美しい娘』は 手に入らない本。amazonさんでも お高いはず。

90代の母親と70代の娘の会話を聞いた王様が、
老婆と知らずに、70代の娘を王妃に迎えたいと申し出ます。いやはや どうなることやら。
笑いましたよ。こーゆーの大好き。おはなしは ハッピーエンドなので 安心してください。

【三羽のカラス】
グリム童話の初版。7版の完訳版では、「七羽のカラス」でお馴染みですね。絵本もあります。
初版ならではの、筋がスッキリでグイグイ進みます。
私は 初版好きなので わかりやすいなぁと感じました。

この時点で、次に語るのは 私だと思い出し、

ありゃありゃ。前に出て行かなくちゃ。

私の前の 6つの おはなし全部楽しかったから、

もう 皆さん 十分楽しまれたね。私が もし ポシャってもいーやー。

なんて 肩の力は抜けて、前に立ちました。

最後のおはなしは、アイルランドの昔話です。

聞き手の皆さんを ひととおり 見まわしますと

最後のおはなしを 皆さんが じっと待っておられます。

会場が ひとつになっています。

【三羽のカラス】で、ぐっと おはなしに入りこまれたのですね。

天国の歌声

タイトルを告げると、あとは 練習通りに語りました。

6月に訪れたアイルランドの古い教会や修道院を

おはなしの中にイメージし、

パラレルワールドに入り込んで、帰ってきた主人公の 時間の経過を

聞き手の皆さんに 丁寧に届けたい。

短いおはなしなんだけど、長い年月を経たことを感じるので

私にとっては 遠いところに行って帰ってくる長さ。

途中、あっ 私 足が震えてるとわかった。

こんなこと 珍しい。少し 緊張してるのかな。

語りながら 体の右側に 鳥肌が立った。

おはなしが 届いているなぁと感じた時に起こる現象。

おはなしを 最後まで届けました。静かに終わりました。

お辞儀をして 席に戻る時、拍手をいただいたらしいのだけど、

気がつかなかったでした。

どこか 違う場所にいたのかしら。

とても とても 善い会でした。

語り手として 参加できて幸せでしたよ。