二段目  猿沢池の段 (さるさわのいけのだん)



猿沢池のほとりに、官女を伴って天智帝がやってきます。

寵愛していた采女が 入水したとの噂を聞いてのこと。

(帝の雅なこと。お衣装が他の人物とは 全く違います。別格。)


そこへ、帝から遠ざけられていた 鎌足の息子 藤原淡海(たんかい)が現れます。

(一部の客席から拍手が・・・ 私は イケメンは だれでも一緒に見えてしまい、

久我之助か?と勘違いしていました。)


淡海は、蘇我から帝を守ろうと駆けつけ、帝から許しを得ると、

禁裏から入鹿の謀反の報告を受けます。

帝は、一時的?にか視力を失っており、(采女がいなくなったから?そんなヤワな~)

そんな帝を安心させるため、淡海は禁裏は穏やかだと告げ、

禁裏に戻ると偽り、安全な地へ移動していく。


この藤原淡海は、夕方から開演される第2部の主人公。

このイケメンは、女性二人の間でドロドロの三角関係に陥るのです。

いやはや。


二段目の幕がおりまして、お楽しみの昼食時間になりました。



さあ、ここで おさらいをしておきましょう。

(え?なんで?必要か?との 心の声が聞こえてきそうですが。)



初段の小松原の段では、ラブロマンスや、滑稽な腰元とお間抜けな宮腰玄蕃の

かけあいに気を取られがちで、かくゆう私も、人形とは思えない、表情や仕草の豊かさに驚き、

騒ぎのあとの、久我之助が采女を匿うことになることが とても重要だということを

見逃してしまっていました。


そして、蝦夷子館で、久我之助の父親の大判事清澄が、天下を狙う入鹿のいいなりになる

こと。


これが、次の三段目で繰り広げられる 山の段に大きく関わってくるのです。