前に、ブックオフで衝動買い(イヤ、本気買い)した文楽の雑誌ありましたでしょ。

すぐに さーと眺めて おいといたんですが、

先週の ドラマちかえもん で、

ん?文楽の曽根崎心中のモデルとなる心中事件を、

脚本家の 藤本有紀氏はどんな筋書きにするんかなぁ と 一昨日から気になっていて、

また この二冊を 眺めてます。


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別冊太陽の方に、【近松が描く女のドラマ】って記事があって、

向井芳樹氏が近松門左衛門のドラマツルギーを読み解いておられます。

 
 *ドラマツルギーって何や?
  大辞林によると、演劇・戯曲に関する理論。特に,創作のための方法論。演劇論。作劇法。

  よくわからないな。わかった気分になって 次に進もう。


 
江戸時代、結婚や恋愛の自由が認められていない封建社会の片隅で、
小さな商店の従業員の若者と、自分の意志からではなく身売りさせられて
遊女の職についている若い乙女との恋愛が、当時は当然公認されたり、
幸福な未来が予想されたりするはずがない事で、実際には金銭で解決したり、
無視されたりすることで解消されていたような出来事を、

近松はその見過ごされそうな小さな事件に、新しい作劇の方法を試みた。
現在の歌舞伎・文楽には見られないが、当時の大坂(*大阪と表記されるのは明治から)
で流行していた「大坂三十三所観音巡り」を一番初めにつけて、心中した二人の若者達が、
観音の御利益によって、来世は極楽往生できるといった救済策を講じた。
ここが画期的であった。

*そういえば、ちかえもんの第1回目は、徳兵衛とお初が森?林を走っている
場面から始まった。
角田光代の『曽根崎心中』は、お初の観音巡りから始まってたな。

死んであの世で夫婦になれる、幸福になれるはずだとし、「恋の手本」として二人の運命を
肯定的に捉える表現が 近松の人間観に支えられた作劇法なのだ。

注目すべきは、お初・徳兵衛の二人の主人公のうち、劇を進める力(主導力)と
劇の展開を予知する力(予知力)の二つを持っているのは、
女主人公のお初であるという作劇の方法。

*はは~ん。さっきから作劇の文字がたくさん出てきた。これがドラマツルギーってことだな。


ということで、ドラマちかえもん の曽根崎心中のモデルとなる お初と徳兵衛が、

藤本有紀氏によって どんなドラマツルギーをみせてくれるのか、

このブログを書きながら にやにやしているカズンであった。