我が家のクリスマスツリーは ガラス製
早々と お飾りいたしました。
昨夜、おはなし会を終えたので、やっと 他のことに目を向けられます。
久しぶりに 絵本の部屋のディスプレイを変えました。
クリスマス絵本は ついつい買ってしまいます。
『ピノキオの冒険』は、クリスマス?ですが、
ミラクルはクリスマスに起きているはずだ!が、私の持論なのです。
さて、1枚目の写真の左側の上下の二冊、
『マドレーヌのクリスマス』 原書は1956年にアメリカで出版されています。
訳者が違います。
右の 俵万智 訳は、1989年に佑学社から出版 今は中古でなら入手できます。
左の 江國香織 訳は、2000年にBL出版から出版
下の ペーパーバックは、原書がどんな文章なのか知りたくて購入(英語読めないのに)
上の二冊を 読み比べますと、なんだか 雰囲気というか こんなにも
伝わり方が違うのか と感じます。
こんなことしてるのが 極上に楽しい。
ちょっと紹介してみましょう。
その前に、このマドレーヌシリーズの紹介もしないとね。
パリの蔦のからんだ ある古い屋敷に、12人の女の子が暮らしていました。
2列に並んでパンを食べ、2列になって歯を磨き、2列になって休みました。
中で 一番おちびさんが マドレーヌ。 『げんきなマドレーヌ』瀬田貞二 訳より
マドレーヌのクリスマスも、絵本の始まりは こんな調子で始まります。
このマドレーヌのクリスマスには、旅の商人が登場し、その人はなんと魔法使い!!
どんな魔法を見せてくれるかしら?
下 俵万智 訳
見返し(表紙をめくって すぐの見開き)の色が 全く 違う色。
クリスマス色というと 下の方が ぴったりかな。
1頁目と2頁目は ちょこっと表現の違いはありますが、
江國版のほうが 軽やかな印象。
俵版では 魔法使い なんだけど、
江國版では マジシャン。なんだか マジシャンというと手品師のイメージだわ。
原書は magician
そして、一番最後の頁では、
江國版 こうして 12人がみんな、ここにもどってきたわけです。
あたらしい いちねんの はじまりです。
俵版 さあ 12人そろって みんなげんき、
らいねんも いいとしに なりますように。
江國版は 新年になっていて、俵版は まだ年を越していない印象。
原書は、こちら。
訳を うんぬん いうつもりはないんです。
訳者のこだわりを感じたり・・・江國さんは、おりあしく(折悪しく)や、てきぱきと とか、
なんて(すてき) とか、ひとつかみの(おかね) など、
きっと 原文を丁寧に訳しているのではないかしら と思えます。
歌人 俵万智の語呂の調子がよいといいますか、私の好みはこちらでした。
読み手の嗜好もありますね。
楽しい時間でした。