今日の 講演会の記事は、 上橋菜穂子氏
数年前、NHKでもアニメで 「獣の奏者 エリン」が放映されたので、
ご存知の方もいらっしゃるかな。
私は、『守り人シリーズ』は 全く読んでいなくて、
『獣の奏者』の1~4巻と外伝を、一気に読みました。
こんな作品を書く作家さんて どんな人!! と、
すごく興味津々で講演会に向かいました。
上橋氏は、なごやかで きさくで、年齢が近いこともあり(一つ年上)、
親しみがわく 不思議な方でした。
では、レジュメを見ますよ。
読書環境・・・
父母が読んでくれた。
祖母は口伝(平家の落人の話など)の話を語ってくれた。
幼稚園にあがる頃、すでに活字中毒・物語中毒に。
物語への道・・・
口伝の物語をしてくれた祖母の存在は大きい。
石も、人も、獣も区別なく、同じように受け入れていた。
『ごんぎつね』や『夕鶴』の、撃ち殺されておしまい、や、報恩の話が苦手。
中学生に頃、画家の父に、マンガ禁止令&本禁止令が出て、家では読めず。
弟の本棚で、『太陽の戦士』(ローズマリー・サトクリフ)に出会う。
それまで、何を読んでも、作者の声(意図)が聞こえてきたが、
この物語を読んで、一瞬にして、イギリスの青銅器時代の森の中に
引き込まれた。
土曜の夜だけ 本禁止令が解かれた。この頃の読書が一番楽しかった。
イギリス児童文学に敬意を表して、ミルクティーを淹れて読書。
○ サトクリフ 『ともしびをかかげて』『第九軍団のワシ』につづき、
『運命の騎士』の読後、人というものはこういうものだろうと思った。
ラストシーンが特に。こういうふうに生きたい!と思った。
= 物語には こういう力がある!!
○ トールキン 『指輪物語』 読んでいる間中、自分もそこにいる、
一緒に生きることができた。
作者として 大切にしていること・・・
自分の中から生まれてくる物語に忠実であること。
自分が行きたい方向に行けない・書けないことがある。
嘘だと思ってしまうと書けない。物語は命を持っているものだから。
以上が、レジュメに書かれてあり、私も 楽しいと思えた箇所です。
上橋氏の4ヶ月後の 清水真砂子氏の講演会に触れて、
講演会記事を閉じますね。
読むという不思議 という演題。
レジュメといっても、
清水氏の作品と 清水氏が大事にされている 他の方の作品のリスト。
たくさんお話ししてくださったのです。しかし・・・
書き込みはあるのですが、文章が全く繋がらない。困りました。
でもね、このお言葉は とても 響きます・・・
すぐれた文学とは 私達が 今 かかっている魔法を解いて、
新しい魔法に かけてくれる
そうです。面白い物語って、周りの音や 時間や なんやかや忘れて、
魔法にかけられたように、物語にどんどん入っていきます。
前述の上橋氏も たくさん 魔法にかけられていたのではないかしらと
失礼ながら思いました。
この 講演会記事の三日間、私は、いろんなことを思い出し、懐かしみ、そして、
反省しました。ボランティアとして、子どもと本をつなぎ、おはなしを届けて、
10年以上。私は 始めの頃から 何か変われているのか?
向いている方向は間違っていないか?慣れていないか?
まだまだ 勉強は続きます。これからも ずっと。