三年前の 21年1月5日~NHK教育で、毎日朝5:00から5分間


"日めくり万葉集"という番組が再放送されていました。


私は、毎朝 見てました。


毎朝、選者が交代して、お気に入りの万葉集を1首 詠んでくれました。


聞いたことある句もあれば、初めて聞く句の方が多かったけれど、


毎日、楽しみにしてました。


それがもとで、万葉集の解釈本なども 探して、楽しみました。


小さな恋の万葉集/小学館 上野誠
 万葉集を、現代のはなしことば訳にしてあります。
            とても、チャーミング。
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そして、歴史作家の永井路子さんが、恋の句を抽出して、

わかりやすい文章で紹介してくださっったのが、

万葉恋歌 (1979年) (角川文庫)/角川書店
¥231

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その中の、【悲しき恋の物語】に、


                *

あしひきの 山の雫に 妹待つと われ立ちぬれぬ 山の雫に

                                大津皇子

                *

吾を待つと 君がぬれけむ あしひきの 山の雫に ならましものを

                          石川郎女 (石川女郎)



大津皇子が、貴方のいらっしゃるのを待って、山かげに佇んでいるうちに、

私は、すっかり山の雫に濡れてしまいましたよ。ずいぶん待たせるなぁ…

でも、待ってもいい。貴方を待っているということだけで、今の自分は幸せなんだ。


 この大津皇子、当時の藤原京のNo.1というべきプリンス。美貌と学才も豊か、

 弁舌もさわやか、そのうえ武勇を愛し、剣さばきも見事だった。そんな彼に、


まあ、私をお待ちになって、山の雫に濡れておしまいなったのですって。

それなら私こそ、その雫になって、貴男のお体にすがりつきとうございましたわ。


 石川女郎は、お待たせしてすみませんでした なんて月並みな言葉は

 いわない。

 必死な思いよりも、それぞれに恋を楽しんでいるといったゆとりを感じる。


と書かれてあります。

永井路子氏の他の作品も 面白いのだろうなぁ。


今日は、若い頃の 楽しい恋や苦い恋を思い出しました。(〃∇〃)