気がつけば年末ですね。故郷の新潟県では高速道路に車が立ち往生するほどの雪が積もったとか。皆さま、お変わりないですか。
その藤本タツキ先生が毎巻コミックスのカバーの内側に、好きな映画のタイトルを書いていて、確か3巻で紹介していた映画がアリ・アスター監督の"ヘレディタリー"だった。この、映画・ヘレディタリーも悪魔もののホラー映画で、めっちゃ怖かった。娘を事故で亡くした途端にお母さんがどんどんキチガ◯になっちゃう。後味も悪くて最高。こちらもおすすめ。
今年を代表する漫画といえば鬼滅の刃で、鬼滅の刃もすごくよかったけど私的には藤本タツキ先生の"チェンソーマン"がすごくすごくよかった。ストーリーをざっくりまとめると、悪魔狩りの話。魔人・パワーがすごくかわいいからとにかく読んで欲しい。ジャンプ＋で２巻まで無料で読めたはず。
本当にめちゃくちゃなんですよね、パワーちゃん。
その藤本タツキ先生が毎巻コミックスのカバーの内側に、好きな映画のタイトルを書いていて、確か3巻で紹介していた映画がアリ・アスター監督の"ヘレディタリー"だった。この、映画・ヘレディタリーも悪魔もののホラー映画で、めっちゃ怖かった。娘を事故で亡くした途端にお母さんがどんどんキチガ◯になっちゃう。後味も悪くて最高。こちらもおすすめ。
ヘレディタリーで華々しくデビューを飾ったアリ・アスター監督の2作目の作品"ミッドサマー"が今年の2月に公開され、緊急事態宣言とかコロナとかまだそこまで深刻じゃなかったこの頃、友人たちと本作のディレクターズカット版を観た。
ストーリー：家族を不慮の事故で失ったダニーは、大学で民俗学を研究する恋人や友人と共にスウェーデンの奥地で開かれる”90年に一度の祝祭”を訪れる。美しい花々が咲き乱れ、太陽が沈まないその村は、優しい住人が陽気に歌い踊る楽園のように思えた。しかし、次第に不穏な空気が漂い始め、ダニーの心はかき乱されていく。妄想、トラウマ、不安、恐怖……それは想像を絶する悪夢の始まりだった。ー公式サイトより引用
90年に1度の祭典に招かれた学生5人。実は生け贄として、狂った村人にひとりひとり殺されます、というお話。観客は学生たちの身の上に自身を重ね、自ずとどうにか生き延びる術はないか、と画面上を彷徨うのだが、結局は叶わず、失意の中むざむざと殺される。怖い、というよりは3時間絶えず不安で不快だった映画。しかも、ヒロイン役のダニーちゃんが、不気味なくらい空気が読めない。
まず、冒頭のシーン。ダニーが家族から不穏なメールを受け取り、不安を紛らわせようと、彼氏に電話をするが、彼氏は友だちとマリファナ中でイマイチ会話が噛み合わない。その直後に一家無理心中の知らせを受け、泣き崩れるダニー。そこにやっと駆けつけた彼氏だが、泣き疲れ眠るダニーを置いて、そそくさと出掛けようとする。クラブで友だちと会う約束をしているらしい。
彼氏は間違いなくクズだが、さて置き、空気を読まないダニー。めげずに「私も行く！」と言い出す。気の向かない顔を見せる彼氏にお構いなしなダニーであったが、出向いた先のクラブで、彼氏とその友人たちがスウェーデン旅行を計画していることを知り、私聞いてないんですが！と憤慨する。
スウェーデン旅行計画のおかげで、気まずい気分を味わった2人だったが、結局、一員にダニーを加えることで衝突を回避する。
こうして、悪夢のような2週間が始まった。ダニーに気のある素振りを見せるペレ(クリスチャンの友人)以外は、見事に浮かない顔である。
いつも独り占めさせて〜貴方を誰にも盗られぬように〜、いつも手を繋いでいて〜貴方も手を離せぬように〜、と歌った阿部真央は可愛いかもしれないけれど、これを実践されると少し怖い。
年中ラリってるようなゴミ男(クリスチャン)のどこがいいのかわからないけれど、私だってかつては大学生で、1限はセックスで遅刻、6限終わりにGEOで映画を借りて、帰宅したら彼氏とセックスかバイトって感じだったから、大学生が恋愛ぽいことに全身全霊な感じは少しわかる。
独り占めするならいっそのことポチっぽい首輪を買ってあげるとか、貞操帯をAmazonで検索してみるとか、プレイに昇格させたほうが楽しそう、と半分は本気で思っているし、でも実践されたらやっぱり怖いとも思う。
メンヘラっぽい女とばかり付き合ってる男友だちと飲んでたら、「彼女が合流したいって言ってるんだけど」と、言い出したことがあった。男とは中学校の同級生で、その日集まった一同全員が同校の卒業生だった。付き合ってどれくらい？どこで出会ったの？何て呼び合ってるの？彼女が孤独を感じないよう、退屈しないよう、私たちは31歳らしい気遣いを見せた。しかし、酔っ払いである。気がつけば、各々気遣いを忘れ、昔話をしがちだった。メンヘラはキレた。1人にしないで！って泣きながらメガネを叩き割りそうなくらいの平手打ちをしたと思う。その後も、何度かメンヘラと飲んだけど、毎回キレてた気がする。男友だちはその後、メンヘラと結婚して、メンヘラが不倫して、離婚した。
その後、別の女も、私たちとたまに飲んだけど、喧嘩して、出て行って、他の男と子どもができて、そっちと結婚したらしい。
結局のところ、いつも独り占めさせて〜、を実践できる女の子たちはいつも最短距離で幸福に辿り着くのか。いいよいいよ行ってらっしゃい、と優しい顔で見送る私たちは、見送ってたらいつの間にか彼氏が別の女と同棲してたりするんですけどね。
独り占めする価値を失くした男を、女は躊躇なく捨てる。クリスチャンが村人とセックスをするのを目にしたダニーには躊躇がなかった。生きたまま焼かれながら、言葉すら発することのできないクリスチャンは、最後に何を思ったのだろう。
映画・ミッドサマー、夢のように美しい村で繰り広げられる惨劇をぜひご堪能ください。