今日は仕事がなかったので早起きをして美容室に行ってマツエクに行ってネイルに行ってシワ取りに行って、そのいずれのサロンにおいても山下智久が女子高校生をお持ち帰りして8時間も愛し合ったらしいっていうゴシップで盛り上がり、気がついたら午後8時だった。35歳にもなって17歳とセックスしたがるなんて!とおばさんたちは怒りに震えたが、その数分後に、山Pとセックスしたら山Pのちんぽを女子会で一生語り草にできるのだろうな、羨ましい。私も六本木で女子高校生したかった。と遠い目をし、でもセックスしていないのに謹慎させられる亀梨は可哀想だ、と満場一致で同情した。

 でもでも私も亀梨はちょっとないかなってどこから目線なのかよくわからないジャッジを下したところで、山Pと過ごした一夜を週刊誌に報じられるが、開き直ってInstagramで2人の関係をにおわせた(らしい)彼女の女心に想いを馳せた。

 お金が欲しかった。有名になりたかった。友だちに自慢したかった。いや、違う。女が許されざる仲を世間に喧伝するとしたら、「また会える?」ってLINEしたのに返信が遅かったり、その返信が曖昧だったり、むしろ既読のまま無視されたりした場合で、つまりは逆恨みで、一番綺麗な私を抱いたのはあなたでしょと歌いながら抱かれた夜の数だけ流した涙にブラックチェリーしてきた私たちは、そうだよそれが女心だよって再び満場一致で結論付けた。

 逆恨みといえば浮気相手の家に入り浸るようになった元カレの荷物に使用済みのコンドームを同包したのは私だったし、ホラー映画が観たいって言ったのに彼氏が借りてきたDVDが火垂るの墓だったからって即日LINEをブロックしたのも私だったし、「同伴じゃなくてごはんだけなら😅✋💦」ってLINEしてきた客のLINEを即時ブロックしたし前後のキモいやりとりをスクショして女子会で晒したのも私だった。

 女心って不思議だよね(照)そんなことはどうでもよくて、山Pにはちゃんとアラサーのこともお持ち帰りして欲しいし、8時間愛して欲しい。

 そう思ったのだけれど、後々女子会でエピソードを披露するとしたら渡部に多目的トイレでパンティを裂かれたほうが面白いと思うから六本木で出会うなら山Pより渡部がいいと思った。


終わり



シリーズ〜いつかの晩ごはん〜
手羽元の唐揚げ