こんにちは。

土曜日の朝ですね。
お目覚めの気分はいかがでしょうか。

私、なかもりは通常運転です🍓

今日も読書感想文📚
杉本鉞子 氏 著 大岩美代 氏 訳の
武士の娘
という本を紹介します。

この本は明治6年に旧越後長岡藩の家老の家に生まれた著者、杉本鉞子さんという武士の娘、当時で言うならお姫様?なのかな?が書かれた当時の風習や風俗を紹介した本です。
原作は「A Daughter of The Samurai」と題され、英語で書かれています(杉本鉞子さんは英語も話す才女でした) 

この本は、私が新潟県の長岡市にある実家に暮らしていた頃に近所に暮らす佐々木さんとおっしゃるマダムから賜りました。

マダムと私は「司馬遼太郎が好き」という共通の趣味があります。
なので、よく本を頂戴したり、講演会に連れて行っていただいたりと、なにかと仲良くしていただいていました。

そのマダムが
特に深く研究していたのがこの本。

「かずえちゃん(私のことです)には、この日本の誇るべき美しい風習、美しい道徳心を持つ人々のことを知ってほしい。」と。

そんなことがきっかけで
この本と出会いました。

今日はこの本を紹介するにあたり
・杉本鉞子という人の人物像
をコンパクトにまとめ、そして本書の中から私が特に好きな一節を皆さまと共有したいと思います。

▶︎杉本鉞子という人の人物像
杉本鉞子さんは明治6年に旧越後長岡藩の家老、稲垣茂光さんの家に六女として生まれます。
幼少時はエツ坊、と親しみを込めて呼ばれ、生け花や裁縫などの女子教育の他に、漢籍なども厳しく教育されました。

ミッションスクールと英和女学院で4年間、英語を学び、外国人教師たちの自由で率直な生き方に感銘を受け、家族の反対を押し切りキリスト教に改宗します。

その後、当時米国で働いていた杉本松雄さんと出会い、結婚をし、米国へ渡ります。
そこで2人の女の子を授かるのですが夫である杉本松雄さんを盲腸炎で亡くします。

失意のなか、帰国をするのですが米国で生まれ育った2人の娘たちのために再び渡米。
そしてニューヨークの名門大学、コロンビア大学で日本語と日本文化を教えます。

かなり略歴なのですが杉本鉞子さんって
こんな人。

お姫様として大切に大切に
育てられた方なのですが
しなやかで柔軟なところもあれば
とても芯の強いところもあり
素敵な方です。

まだまだ保守的な空気が強かったであろうあの時代に生まれたお姫様が、外国語を学び、キリスト教に改宗し、そして海外で大活躍するなんて!

とてもすごい方なのですが
あまり知られていなくて寂しいです。

さて、ここからは私が特に好きなところを
本書の中から引用して紹介します。

『外国の方々は、よく日本を日の照る国、桜のさく国とおっしゃいますが、これは大方の観光客が、年中気候の温和な東部や南部ばかりを見物されるからでありましょう。裏日本の海岸などでは、十二月から三、四月まで雪につつまれてしまうところがございます。
私の郷里、越後の国では、冬は何時も大雪ではじまり、しんしんとおやみなくつづき、藁葺屋根の太い棟木のほかには、何も見えなくなるまでにあたりを埋め尽くしてしまいます。』(武士の娘 杉本鉞子 氏 著 大岩美代 氏 訳 より引用)

これは冬の長岡市の様子を紹介した一文です。
いまでは当時ほどはたくさん雪は降りませんがそれでも長岡市は日本一の豪雪地帯。

この一文を読むだけで私の脳裏には
美しい雪灯りの懐かしい生まれ故郷が
浮かんでくるのです❄️

本書を読み、杉本鉞子さんという女性のしなやかで力強い人物像に親しみと憧れを感じると共に、この本は当時の暮らしや教育、人々の在り方を知るためにとても有効な資料でもあるとも感じます。

ぜひ多くの方に読んでいただきたいです📚

なによりも、大岩美代さんという優秀な翻訳家の力量を感じる!
とにかく日本語が美しい。

何度でも読みたくなる一冊です。
ぜひ。


武士の娘、かなりおすすめです。

今日はこの辺にしておきます。
最後まで読んでくれてありがとう📚


それでは皆さま本日も
にこにこ笑顔の輝くハッピーな1日をお過ごしください。

では。


なかもり(⁎⁍̴̆Ɛ⁍̴̆⁎)