単身赴任かずモンのお弁当アーカイブ ☆彡(0045) 岡山駅の駅弁 祭ずし
今回は現在の話です。2024年6月27日、28日と高知へ行きました。岡山から南風5号で高知まで行きます。窓から見下ろす吉野川の景色が好きです。土讃線は阿波池田で大きく曲がって吉野川沿いに、そして中央構造線活断層に沿っています。
しばらく走ると四国山脈の中を高知に向かって南下します。大歩危のあたりの景色が左に見下ろしているかと思うと、トンネルを抜けて川が右に移ります。やがて小歩危駅に着きます。
高知市内での会議の席には、やはり土佐のお茶が置いてあります。
高知市の帯屋町では夜になるとよさこい祭りのための踊りの練習があちらこちらでそれぞれのグループごとに始まっていました。きつい雨でしたがアーケード街の踊りは熱心でした。
高知駅ではごみ箱までアンパンマン、帰りの土讃線では反対方向のアンパンマン列車と出会いました。
28日の帰りには岡山駅で祭ずしを買いました。昔からの駅弁です。SNSの写真を見て、初めての方からコメントがありました。
「はじめまして。
子どもの頃から運動会のお弁当といえばこれでした。幼稚園から中学までの合同運動会なのですが、お弁当は注文できたのです。食べた後はかわいいお弁当箱をみんなで洗って大事に持って帰ったものです。次回帰岡したらぜひ…と夢が膨らみました。ありがとうございます」
やはり岡山の方には懐かしいのですね。甘酢のしっかり効いた味が梅雨時のけだるさを締めてくれます。ままかりと椎茸が特に好きです。
「桃太郎の祭ずし」を製造しているのは岡山県岡山市中区に本社をかまえる三好野本店です。三好野本店の歴史は古く、創業はなんと天明元年(1781年)だそうです。と変わる時代の転換期を先読みして岡山駅が開業した頃から駅弁を販売しているという老舗です。
岡山にくわしい友人からは「本当はここに藻貝(サルボウガイ)の甘露煮が入るのですが、最近は不漁続きのようで、アサリで代替しています。」というコメントがありました。藻貝(モガイ)は岡山の名物です。
農林水産省のうちの郷土料理には次のような記事と写真があります。
「まつりずしは、「岡山ばらずし」「備前ばら寿司」とも呼ばれ、備前岡山地方ではお祭りや祝い事、来客の接待などに作られる。野菜や魚介、瀬戸内海の豊かな食材を詰め込んだ、華やかなちらしずしである。江戸時代、岡山藩主であった池田光正公が、ぜいたくをしないように「庶民は一汁一菜にせよ」との節約令を出した。そこで庶民は、魚や野菜をすしの具に使えば飯を食べる時のお菜ではなくなる、という理屈で、たらい状の半切り桶の中に詰めたすし飯に、味をつけた野菜や魚介類を十種余りも入れて、かき混ぜて食べた。入れられる具材の魚や野菜は、家庭や地域によってさまざまで、サワラやアナゴのほかにもモガイ、エビなどの魚介類や、タケノコやゴボウを入れることもある。また、まつりずしを蒸して温めた「ぬくずし」という食べ方もある。「ぬくい」は岡山の方言で「温かい」を意味する。」
「食習の機会や時季 春、秋のお祭りや盆、法事など来客へのもてなしとしても欠かせない、岡山を代表するハレの料理。春はサワラ、フキやタケノコ、秋にはマツタケなど、時季によって入れる具材はさまざまである。地域や家庭で、すし飯の炊き方や合わせ酢の調合、具の煮方などが異なる。」
ままかりの酢の香これまた小春かな 飯田龍太
ままかりをとるや青き帆かたむけて 辻 桃子
ままかりの壺の春寒つまたたき 加藤秋邨
よさこいの味噛みしめて初鰹 かずモン
よさこいのポスター並び椎若葉
ままかりを載せて備前の祭寿司
新米の飯ままかりがもつと欲し