お弁当アーカイブ ☆彡(0011) 食中毒を防ぐ

食中毒を防ぐためにいろいろの知恵があります。それをメモとしてまとめておきます。

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2015年に、WHOが世界保健デーにあわせて発表した「食品をより安全にするための5つの鍵」です。アニメーションが公表されています。
WHO本部はスイスのジュネーブにあり、最高意思決定機関は、194の全加盟国・地域の代表で構成される「世界保健総会(World Health Assembly:WHA)」です。

5つの鍵とは、

清潔に保つ
生の食品と加熱済み食品とを分ける
よく加熱する
安全な温度に保つ
安全な水と原材料を使用する

です。

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厚生労働省の「家庭での食中毒予防」には次の記事があります。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/01_00008.html
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食中毒予防の原則
細菌性食中毒予防の3原則
 食中毒は、その原因となる細菌やウイルスが食べ物に付着し、体内へ侵入することによって発生します。
 細菌による食中毒を予防するためには、
  ・ 細菌を食べ物に「つけない」
  ・ 食べ物に付着した細菌を「増やさない」
  ・ 食べ物や調理器具に付着した細菌を「やっつける」
 という3つのことが原則となります。
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ウイルス性食中毒予防の4原則
 ウイルスの場合は、食品中では増えないので、「増やさない」は、当てはまりません。ウイルスは、ごくわずかな汚染によって食中毒を起こしてしまいます。
 ウイルスを食品に「つけない」を確実に実行するためには、調理者はもちろんのこと、調理器具、調理環境などの調理場全体がウイルスに汚染されていないことがきわめて重要になります。そのようなウイルスに汚染されていない調理環境をつくるには、調理場内にウイルスを「持ち込まない」、仮に持ち込んだとしても、それを「ひろげない」ことが大切です。
 ウイルスによる食中毒を予防するためには、
  ・ ウイルスを調理場内に「持ち込まない」
  ・ 食べ物や調理器具にウイルスを「ひろげない」
  ・ 食べ物にウイルスを「つけない」
  ・ 付着してしまったウイルスを加熱して「やっつける」
 という4つのことが原則となります。
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お弁当を作るための基本は、

ポイント1 食品を購入したら早く帰る。
ポイント2 帰ったらすぐに手を洗って買ってきたものを冷蔵庫や冷凍庫に入れる。
ポイント3 下準備ではゴミをまめに捨てる。包丁はよく洗う。
ポイント4 調理では十分に加熱する。電子レンジでは熱の伝わりにくい物は時々かき混ぜる。
ポイント5 食事の前に手を洗う。
ポイント6 残った食品は分けにて保存する。時間が経ち過ぎたら捨てる。

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農林水産省の「お弁当づくりによる食中毒を予防するために」では、お弁当を安全に美味しく食べるために、食中毒の大原則は「つけない」「ふやさない」「やっつける」とあります。
https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/foodpoisoning/lunchbox.html

つくるまえ~「つけない」~
つくるとき~「やっつける」~
つめるとき・保存するとき~ふやさない~

です。

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https://macaro-ni.jp/74600
のサイトにある「お弁当作りをはじめる人に。気をつけておきたい10のこと」
には、下記の目次に沿って、やさしい説明が丁寧に書かれています。

目次

初めてのお弁当作りは不安がいっぱい!
1. 扱いやすいお弁当箱を用意する
2. 衛生面に気をつける
3. 味のバランスを考える
4. 彩りのよさは栄養バランスのよさ
5. 味に変化をつける
6. 旬の食材を利用する
7. 「いつもの味」で凝りすぎない
8. ごはん、大きいおかずから詰めていく
9. タイムスケジュールを考えておく
10. 保冷対策もしっかり
冷食やお惣菜でもOK!ムリなく続けよう

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厚生労働省の「健康・医療 細菌による食中毒」のサイトには食中毒を起こす菌などの種類について説明があります。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/saikin.html

菌が繁殖する温度帯が重要です。ほとんどの菌は摂氏10度ら60度ど範囲で増殖します。35度近辺が一番増殖しやすい温度帯です。人の体温のあたりで繁殖しやすいということになります。洗っていない手で急速に増殖しています。このような温度で長時間おいてはいけません。
つまり加熱してできた料理は常温に放置して冷ますのではなく、すぐに冷蔵や冷凍庫に入れて冷やすことが重要です。解凍の時も常温解凍は菌に繁殖の時間を与えます。電子レンジで急速に解凍します。

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私は梅干しと山葵の効果に期待します。
お弁当のご飯にお横には梅干しを入れます。おかずの近くには山葵をチューブから要所要所に入れておきます。食べるときに楽しめます。

山葵(わさび)は日本原産の植物です。これにはさまざまな力があります。飛鳥時代には薬草として利用されていました。寿司や刺身に薬味として添えられるのは山葵に抗菌効果があるからです。先人の知恵です。山葵の香りと鼻に抜ける辛味は、食欲増進の効果があり、魚の生臭さが消える効果もあります。

本山葵には種々の芥子油類が含まれています。それらには抗菌活性があります。多く含まれるアリル芥子油(辛味成分)は揮発した状態で抗菌活性が強く、食中毒菌の腸炎ビブリオ、サルモネラ、O-157などに増殖抑制効果があります。 また酵母や黴に対する作用も強いことがわかっています。


農林水産省「うちの郷土料理」より(静岡県の山葵漬け)
わさびの茎・根は細くきざみ、一晩、塩漬けにしておく。酒粕に砂糖・酒を入れてよくこね、滑らかになったら、塩漬けにしたわさびを布巾でよく絞り酒粕の中に入れる。よく馴染むようにかき混ぜる。密封容器に移し2~3日おくと辛みが出て食べ頃になる。

いつも心がけるのは次のことです。
●弁当食べたら弁当箱を洗って持ち帰る。
 食べた後にすごく菌が繁殖しているからです。
●パッキングを外して丁寧に洗ってよく乾かす。
 菌を取り除いておくのです。
●早起きして朝作る。
 実際は残り物を活用しますが、夕食の前に箸で分けて冷蔵庫に入れておきます。
●ご飯もおかずも冷蔵庫でさっと冷やして入れる。
 菌の繁殖する温度の時間帯を短くするためです。
●水分を入れないように
 水があると菌が繁殖します。キッチンペーパーで水気をとります。
●梅干しと山葵を入れる。
 上に書いた通りです。食べる楽しみもあります。
●食べる前にもレンジで加熱する。
 こころがけだけで、実際はすぐ食べたいのです。
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