天才、とか、才能がある、とか、評価するときに、そういわれることがある。

遺伝子的な魅力、という本人でさせあらがえないものもある。

 

どういう生い立ちとか知らずに、たまたま見て、ふと、引き込まれる人がいる。その演技に、その目に。

 

SUMIREさん。

最初は、かわいいかわいい吉野北人さん目的で見たドラマ、「魔法のリノベ」ではじめてSUMIREさんを見た。主演は、波留さんで、相手役は、間宮祥太郎さんで、ふたりがカップルになるんですけども、波留さんを好きになる吉野北人さんが、かわいくて、かわいくて、吉野さんのことだけでも、めちゃくちゃ語りたいけど、ここは、我慢して、この「魔法のリノベ」で波留さんのお友達の役で出ていたSUMIREさん。目が美しくて、おもしろくて明るいキャラだったんですけど、この人は、いろんな過去を乗り越えて明るくできる人として、存在してる、っていう勝手な妄想で見ていた。あんまり出てこないんだけど、でも、いいタイミングで登場し、そのまっすぐな目に、引かれた。きれいな目の人。声も、印象的で、この人って歌ってないのかな?とか思ったけど、歌手ではないようで。でも、忘れられない女優さんだった。

 

作品がつくられたのは、こっちが先みたいだけど、WOWOWドラマ「異邦人」を再放送で、あとから見た。SUMIREさん。ぴったりの役だった。主演は、高畑瑞希さん。才能あふれる日本画家、無名の。絵を見る、感じることができる”才能”を持つ高畑さんが、その絵に引き込まれる。

 

こういうドラマって、出てくる作品、絵、とかは、美術さんが描いてるもので、でも、ドラマの展開としては、絶対的に、説得力を持つ絵、でなければならないのと同時に、この絵を描いたという設定の役の人は、ああ、この人がほんとに描いたんだ、と思わせる存在感が必要だと思う。作品によっては、そういう作品を実際の俳優さんがてがけてる場合もあるかもしれない。SUMIREさんは、画家だったのか?って思ったくらいに、描いてるシーンはリアルで、彼女なら、こんな絵をかくだろう、と思わせる迫力があった。手を絵具でそめて、頬にも絵具がついて。それが、また、美しくて。影があって。悲しい目をしていて。最終回までは話すこともなく、ずっとおびえてたので、最後にやさしい声で話、笑顔を見せて、いいドラマだった。京都の街もなつかしかった。

 

この女優さんは、CHARAと浅野忠信さんのお嬢さん。納得しまくりますよね。天才的才能魅力的すぎる二人の遺伝子ですよ。ただものになるわけがない。遺伝子、すごい。すごいわぁ。

 

よく親の七光り、なんていうのもきくし、そういう二代目的な人がみんな天才で、みんな成功するわけじゃないのもわかってるし、よくある話。でも、子供がこれまた、天才!!ってこともよくあると思う。血は、あらそえないのだ。

 

そうなると、やっぱり「スワロウテイル」が見たくなるよねーー。CHARAさんを、この人、天才だ、って思った映画。すごかった。すごい人ばっかり出てるけど、この映画は、何度見ても、うなっちゃう。かっこよすぎる。むなもとに蝶々。かっこよかった。

 

 

 

遺伝子だけじゃないってこともわかってるけど、そして、とんびが鷹をうむこともあるってこともわかってるけど、ああ、でも、とんびがダメってことじゃないけど、努力も絶対的に必要だし、天才と言われる人は天才的にすごい努力もしてると思う。二代目なんていう立場に生まれた人は、よっぽどだろう。

 

きれいな目をした、SUMIREさん、もっと女優としても、いろんな演技も見てみたいんだけど。ほかの作品見てなくて、残念。見られるものがあれば、また見たいと思う。もってうまれた才能と、ビジュアルと、そして、きっと、絶対、努力もしてはるわー

 

ドラマ「異邦人」では、松重豊さんが、ごはん食べるやつと別人で、正しく、おそろしい役をやってる。でも、こわい人じゃなくて、才能のある画家仲間の娘(SUMIREさん)がまたすごい才能を持っていることに、まあ、病んでしまった人。どうしてこんな絵が描けるんだ・・・・・、と思うのかも。描けない人には。そして、苦しんで死んでいく役。こわい顔の松重さん。逆に、もう、めずらしい。

 

才能ってなんだろ。

凡人の私には、さっぱりわからないけど、才能にめぐまれると、それにあらがえずに、がんばっていかないといけないのだとしたら、気の毒にさえ思える。

 

 

普通の人間で、自分で自分がありがたい。

観る側で、楽しむ側で、ありがたい。