「稽留流産」の診断を受けてからは、家にいても心が押しつぶされそうでした。

気分転換に少し外に出たりしました。

家にいるときは、ごはん作ったり掃除したりしていました。

つわりもだいぶなくなっていました。

 

手術に対する不安も大きかったので、いろいろな方のインスタの投稿や、ブログを拝見させてもらいました。

びっくりしましたがインスタやブログを検索すると、流産を経験されている方が本当にたくさんいらっしゃいました。

「自分だけが…」と思っていましたが、違ったようです。

よくよく考えてみたら、同級生や職場の方でも経験された方はいたかも…。

強く意識することがなかっただけで、実はたくさんの方がつらい思いをしていたことに、恥ずかしながらこの時に気が付きました。

私も流産のことをインスタに投稿しましたが、たくさんの方が励ましのコメントをくれて、あの時の私は本当に救われました。

見ず知らずの自分にこんなに優しくしてくださるなんて、感謝しかありません。

 

 

 

 

前処置の日は実家に寄ってから、病院に行きました。

最後にお腹の中から「おじいちゃん、おばあちゃんにさよならしようね。」と思ったから。

実は母と父には、まだ妊娠のことを伝える前でした。

10週の検診が終わったら、両親と義理の両親に伝えるつもりでしたが叶わず。

複雑な気持ちですが、主人が「つらいなら無理に流産を伝える必要ないよ。」といってくれたので、何も言わずに前処置に向かいました。

 

 

前処置はおそらくですが病院側の配慮で、診察が終わった後の夕方からにしてくれました。

確かにこの時、妊婦さんには会いたくないかな…。

拝見したインスタやブログには、「痛い。」という意見もあってすごく不安でしたが、私個人的には「確かに痛かった!!!!」。

何か機材か薬かわかりませんが、子宮の入り口に入れていたようで、ものすごい力で押されました(;´・ω・)

先生の手にかなりの力が入って震えているのがわかって、めちゃくちゃ怖かったです💦

お腹を「グッ!!!!」と押されている感じが続いて、時間が長く感じました。

先生が頑張ってくれているのに、「い、痛い…。」と声が漏れてしましました…申し訳なかったです😢

 

 

診察の時に、「手術の後に赤ちゃんはどこへ行ってしまうのか?」と先生に質問しました。

先生からは「出てくるときに形が崩れてしまうことが多いです。赤ちゃんは顕微鏡の先生に診てもらい、次の妊娠に異常がないか確認します。」と言われました。

1回も赤ちゃんに会えないままなんて悲しいけど、形が崩れてしまった赤ちゃんを見たら私はきっと耐えられないな…。

 

 

 

 

終わった後は、自分で運転して帰宅しました。

機材だか薬だかを入れたからか、下腹部に鈍痛がすごくてごはんの準備ができませんでした。

個人差はあると思いますが、生理痛のかなり重い感じといったところでしょうか。

横になりながら、「痛い痛い…。」とうろたえていました。

 

9時以降は絶飲食になるので、早めにごはんとお風呂を済ませて、PM8時55分に水を2杯飲みました。

手術への不安で、全然眠れませんでした。

 

 

朝は歯磨きだけして、病院まで主人が送ってくれました。

診察が始まる前の時間でした。

ロビーで主人とは別れ、診察室の奥にある部屋に案内されました。

こじんまりとした部屋には、ベッドが2つありましたが、この日は私1人でした。

まずは病衣に着替えて、トイレに行きました。

おりものシートには薄いピンク色の出血があり、わが子とのさよならが近づいていることを体が知らせてくれているようでした。

待ってる間は、最後に「ありがとう。大好きだよ。」と精一杯伝えました。

横になっていたら、看護師さんが来て点滴をしてくれました。

血管がわかりづらいようで、何度か失敗されてしまいましたが、よく看護師さんから「わかりづらいね。」と言われていたので、慣れっこです。

点滴をして少ししたら、隣の手術部屋へ。

「怖い怖い…。」言っていたら、看護師さんが「私も同じ手術2回したことあるけど、麻酔から覚めたらもう終わっているから大丈夫だよ。」と言ってくれました。「痛いとか覚えてないからね。」と。

 

 

 

緊張のせいか不摂生のせいか、血圧は結構高かったようです。

点滴のルートに、「安定剤入れるね。」と言われて、3秒数えたらもう記憶はありませんでした。

 

 

 

 

 

 

 

目が覚めると、ベッドの上でした。

「あれ?もう終わったの?」という感じでした。

看護師さんの言う通り、目が覚めたら終わっていました。

しかしながら、下腹部に鈍痛を感じましたが少しスッキリした感じがあって、「あ…もういないんだ。」と思いました。

ちょうど目が覚めて少ししたら、看護師さんが来てくれました

その時に、自分の経験も踏まえて話をしてくれました。

「私も2回流産して、手術したんだよ。旦那からは『また頑張ればいいじゃん。』って言われたけど、そういうことじゃない!って思った。1番目の子を産んだ後、2回流産してしまったけど、10年経ってやっと2番目の子が産まれた。今回の流産の手術は次の妊娠には全く関係ないからね。ここで流産手術した子と、この前臨月になってここでまた再会したんだよ。だから大丈夫だよ。頑張って。」と言ってくださいました。

自然と涙が溢れてきてしまいました。

「赤ちゃんは顕微鏡で癌が隠れてないか、診るんだよ。もしも癌が隠れていたら、次の妊娠の前にお母さんが治療しないといけないからね。」とのこと。先生が昨日言っていたのは、このことなんだと思いました。

こんな素敵な看護師さんに付き添ってもらえて、自分は恵まれているなと思いました。

 

手術の後はサンドイッチと紅茶が出てきました。

半分くらい食べて、主人が迎えに来てくれました。

お会計は4万3千円くらいでした。

 

 

 

痛み止めをもらったので、飲みました。

子宮を収縮させる薬ももらい、その後2週間くらいで出血は収まりました。

仕事に復帰する前に、水子供養にも行きました。

私たちにできることはしてあげたかったから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

手術した日から、もうすぐ5か月です。

心にポッカリ穴が開いてしましたが、たくさんの優しい言葉をかけてもらって私は本当に救われました。

赤ちゃんが旅立ったのは本当につらかったけど、人からの優しさをこんなにもらえて、なんだか不思議な気持ちになりました。

とても不運だったけど、とても幸せでした。

 

 

以上です。