苦手な方はスルーしてください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

実は、私は春に流産を経験しました。
9週での稽留流産でした。
10週の時に行った妊婦検診で、赤ちゃんの心臓が止まっていることを先生から告げられました。
8週頃に心拍も確認してもらえて安心しておりましたが、いわゆる9週の壁を越えることはできなかったようです。
特に症状はありませんでしたが、そういえば数日前からつわりが急に軽くなったし、胸の張りも少し軽くなりました。
なにより母性が急に前よりなくなった気がしていて、「お出かけしたい。旅行したい。」という気持ちが芽生えるようになりました。
もしかしたら、赤ちゃんの心拍が止まってしまったからだったのかもしれません。
 
 
 
稽留流産と診断された日に、病院まで自分で運転して行けたのも、つわりが軽くなったからでした。
行きの車でお腹の赤ちゃんに「元気だよね?大丈夫だよね?」と心の中で話しかけましたが、返事がなかったように感じました…。
でも信じたくなかったし、信じないようにしていました。
 
エコーで見る赤ちゃんの姿は2週間前と違い、暗い感じがしました。
素人でも前とは違うのがわかりましたし、ふ…ふやけてる…?
自分の心臓がバクバクしているのがわかりました。
嘘嘘。信じたくない…。
先生からは「心拍が確認できませんでした。おそらく9週2日ごろに、何らかの原因で心臓を止めてしまったのでしょう…。急な話で申し訳ありませんが、稽留流産です。」とのこと。
他の方のインスタやブログを見ると、2回診てから「稽留流産」と診断するよう病院もあるようですが、こちらの病院では1回で「稽留流産」の診断でした。
あとから知りましたが、この日診てくれていたのは、院長先生だったようです。
その時は、「いつもと違う先生だ。」としか思いませんでした。
 
 
 
診察の最後にもらったエコーの写真を見ながら、自然に涙は溢れてきました。
この写真の赤ちゃんの心臓が、止まっているという事実を受け止められずに…。
 
 
待ち望んでいた赤ちゃんだったのに…。
なんで私だけがはしごをはずされたの…。
あの時仕事を頑張りすぎたから…。
私の何がいけなかったのだろう…。
体冷やしちゃったからかな…。
いろいろな負の感情が沸き上がり、ひたすら自分の行いを後悔しました。
先生からは「8割9割は赤ちゃん側の原因です。自分を責めないでください。」と言われましたが、自分のことを責めないなんていられませんでした。
 
 
診察のあとは、看護師さんから手術の話をされました。
私からしたら、「いきなり手術の話なんて…。なんでなんで…。」という気持ちで、涙が止まりませんでした。
「手術は一番早くて明後日でもできるよ。」と言われましたが、「急すぎて無理です。仕事も調整しないといけないし。」と断りました。
看護師さんは「職場が休みづらいなら、診断書とか書類も書けるからね。」と言ってくれましたが、どちらかと言うと私の心の準備が全然できていないからでした。
手術の日は1週間後にしていただきました。
そのあとは、採血をしました。
ここからは妊婦検診のための採血ではなく、手術のための採血です。
 
 
もちろん会計も、保険診療になりました。
駐車場に戻り、車の中で主人に電話しながら涙が止まりませんでした。
主人は仕事中で聞いたときはびっくりしていましたが、終始冷静に話を聞いてくれました。
手術の日は全身麻酔をするので、送り迎えを主人にお願いしないといけないため、手術の日に休みをとってもらいました。
 
 
家に帰ってからはずっと泣いていました。
赤ちゃんはいつ死んでしまったか、正確な日付や時間はわかりません。
一人でさみしく天国に行ってしまったのかな?
気づいてあげられなくてごめん。
もしかして天国で一人でさみしいかな?
赤ちゃんの魂はどこへ行ってしまったの?
ダメなママで本当にごめんなさい。
 
そんなことばかりが頭をよぎりました。
 
 
主人が帰ってきて、「ごめんね。一人で辛かったね。」と言って、抱きしめてくれました。
この人と結婚してよかったと思いました。
 
 
 
 
 
でもつらい…。
主人がどんなに心配してくれてもつらい。
なにをしていても、つらい。
わがままかもしれませんが、行き場のない悲しみでいっぱいでした。
 
 
 
翌日以降も涙は止まりませんでした。
主人が仕事中に、「〇〇が元気だったら、それでいいからね。早く元気になってね。」とメールをくれました。
嬉しかったけど、「今はつらいの。ごめん。精一杯さよならするから、今はかなしませてほしい。」と返信しました。
そしたら主人から「わかった。自分の中でしっかりけじめつけてね。」と返信が来ました。
「けじめ?つけなきゃいけないの?」と少し思ってしまいましたが、主人なりのやさしさだと思い、素直に飲み込みました。
 
 
 
仕事は調整してもらえました。感謝しかありません。
術後は1週間の安静が必要みたいでしたので、1週間だけお休みするつもりでした。
しかしながら、上司からは手術までの1週間と手術からの1週間のお休みを頂けました。
こんなに休んでしまって申し訳ないと思いつつも、その時は仕事に行く気力がなかったので、お休みにしてもらえて本当に本当に救われました。
上司も流産を経験していたようで、気持ちに寄り添ってくれました。
流産したことはつらかったけど、自分は恵まれた環境にいると思いました。
 
 
 
そのあと手術までは、私なりに精一杯赤ちゃんに「ありがとう。」と伝えました。
短い間だけど、ママにしてくれてありがとう。
大好きだよ。ありがとう。
また必ず戻ってきてね。
 
 
つづく。