kazumiのミーハーワールド!-kazumiのミーハーワールド!


2013年10月21日16:30より塩出太志監督の「死神ターニャ」が上映。

ワールドプレミアという事で鑑賞いたしました。

始まる前にお会いした時監督は、

「重いテーマなどは有りませんので、余り期待しないで楽しく見て頂けて、

最後にじわっとして頂けたら嬉しいかな」

とおっしゃっていました。


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オープニングは出演俳優さんの多くが参加しての舞台挨拶が行われました。

監督を含めこんなに大勢の俳優さんが参加されるのは初めてのことです。

皆さんのご挨拶も簡潔でアッと終わってしまって定刻に上映が始まりました。

まだ24日17:55から上映がありますので詳しい内容は書けませんが、

面白かったです。

監督の作品は何作か拝見させて戴いていますので、

彼のペルソナ的な俳優さん達の演技を知っているのですが、

流石に監督は知り尽くしているせいか、

上手い具合にキャスティングされていましたね。

各キャストの個性が際立っていて作品を纏め上げていました。

味覚や感情を知らない死神が人間になる為に、

自ら涙を流さないと消えてしまうと言う状況と、

何でも真っ直ぐな人を疑うと言う事が出来ない泣き虫なターニャ。

ゆっくりでマイペースで話す死神と、

スピーディでテンション高く表情がころころ変わるターニャの2人の会話が、

とてもテンポ良く見ていて飽きません。

それに伴って2人の距離感が近づいている事を認識できるような、

食事中に当てられる柔らかいライティングが好き。

凄くやわらかい笑顔がみられますので、

死神さんの芹澤さんがかっこよく見えます(笑)。

まゆみ(ターニャ)さんと言う役は以前ショートムービーでも、

登場しているんですがその時は演技的にもチグハグ感があって、

間合いが悪くて面白いキャラクターをちょっと潰しているような感じ。

ところが今回はぴったと嵌って役の感情が良く伝わってきます。

普通の役と比べると倍以上のパワーが必要なのでしょうから、

あれだけテンションを保って演技をするのは凄い!

兎に角、見終わった後の後味の良い映画ですね^^。

美男美女じゃなくて、普通の人?の恋愛映画でもあります。

デートムービーでもあるかな(笑)。

残念な部分は芹澤さんの恋人役の仁後さん?

彼女のキャラが沈んでしまってもうちょっと活躍して欲しかった。

バランスを考えて彼女的なリアルな演技をしていたのでは有りますが。

作品的には大変面白い映画でした^0^。

以下は東京映画祭でのティーチインの様子です。


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監督:ご鑑賞戴きましてありがとうございます。
こんな大きな画面で見るのは初めてなので、引きました。
ありがとうございました。

芹澤:見て頂きましてありがとうございました。
もし、トイレに行きたい方がおられましたらどうぞ行ってください。
自由に行ってください。
宜しくお願いします。

ターニャ:80分見て頂きましてありがとうございました。
私は完成試写に都合が悪くて行けなかったのですが、
本日かなりドキドキしながら見ていました。
ありがとうございました。

女の死神:見ていただきましてありがとうございました。
試写の時も見たんですが、ふざけているのか、真面目なのか、
なんとも言えず見ていました。
ありがとうございました。

死神:平日の夕方の時間にこれだけの人数が集まって戴きまして、
幸せだなと感じています。
どうもありがとうございました。

二股男:ありがとうございました。
素敵な映画でした。
自分の事が気になってやや不快な役で見ていて気になりましたが、
楽しかったです。

MC:選考委員会は数十本の映画を分担してみていく訳ですが、
暗い映画やしんどい映画も有ります。
皆が鬼のような顔をして見ているのですが、
カチャカチャパソコンを叩きながらですが、笑いを堪えてみた作品は、
もう一本あるんですが今年の選考は楽しかったなと思います。

監督:ありがとうございます。
もう見てくれないんじゃないかなと、死神でしょう!って。
でもまさかここまで上映をしてもらえるなんて奇跡のような、嬉しいです。

MC:選考委員では真面目にこの作品について語り合うんですよね。
鼻からうどんは無いだろう!って
実は軽く見せておいて、実は命と言うのはと訴えているではないか、
そう真面目にやっているわけですよね。

監督:それは悪い事をしましたね。
うどんはちょっと出しすぎじゃないかと、cmの問題がありました。
始めっからうどんは決まっていたんですが。

MC:主人公の女の子のテンションが始めから高いのは何だとか、
あれには何の理由があるのかと。

監督:それは過去の作品でその時も彼女はああ言う役で、
僕が思っている以上に世間には認められなくて、ちょっともう一回やらして、
あのキャラでやりたかったのであのようになりました。

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MC:先ず台本を読んだキャストの皆さんはどのように思いましたか?

芹澤:僕は死神役なので割りと自由に出来ました。
中々好き勝手出来るような役は回ってこないので楽しそうだと思いました。
誰も死神を見たことが無いのでかってに決められたんで楽しかったです。

またちょっと違うな、どうやって死神を出すんだろうかとか、
どうやって合成するのだろうかとか、
そんな事を思ったんですが台本を読んだ時と言うより、
演じている時に段々判ってきて、
あれ?もしかして良い話なんじゃないかと思いました。
台本を読んだときはそう思わなかったんですが(笑)、
ふざけているなと思ったんですけど、やっているうちに見えて来て、
完成したものを見たら私事ですが、ちょっと泣いてしまいました。
自分でもびっくりしたんですけども。

女の死神:私は読んだ時は死神に乗り移られると書いてあって、
芹澤さんは自由にとおっしゃられていたんですが未だに答えが出ていません。
殺陣のシーンが急に入ってきたりしてこれは凄いなと。
監督が行け!行け!とか瞬きはするな、瞳孔を開け!と言ってくださるので、
それに忠実にやってました。

二股男:僕は脚本を読んだ時は、これを塩出さんがやるのかと思いました。
今までの作品を見てて、自分の役に対してはなんら共感を持てないんですが、
リハーサルを別日に設けてくださったし、特に悩みはなかったです。
ただ、演じていても、読み手でも不快でした(笑)。

死神:僕は自分の役は死神として特殊メイクというのはありますが、
そう言ったメイクをされる方は日本では余りいないと思いまして、
鉄拳さんとか思い出されたんですがラッキーだと思いました。
それで死神に対してはいろいろ捉え方が有るとは思いますが、
出来上がりに考えさせられる部分が多くて、
それで試写の時に感動した部分があったんですよね。

MC:テンポがあって、オーバーアクションが多いのですが、
ただ意外に人の心に訴えかける、人の心の機微を描いている部分があります。
監督にとってこれはスタイルなんでしょうか?

監督:そうですね・・・。
自然な芝居というのは誰か他の監督さんがやってくれるんで、
僕がやらなくてもいいじゃないですか。
奇をてらって創りたいというのも有って、
コンセプトが真剣にふざけるというのをやって行きたいんで、
死神が素材でも撮れるという事であんな風になってしまいました。


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MC:それでは会場の皆さんからの質問を。

Q:ターニャさんには疫病神が付いていたんですが、一度他に移動しましたが、
人間になった2人の死神と今後どのような神が付くんでしょうか?
俳優の3名はどんな神が付くんでしょうか?

芹澤:トイレの神様が付くんじゃないでしょうか。
あ、ごめんなさい、滑りました(笑)。
間違えました、え~と付かない(爆)。

ターニャ:私はまた貧乏神か厄病神が付くんだろうなと思います。
きっと一ヶ月くらいは順風満帆で過ごすと思うんですけど、
また悪い神付きますよね、みゆきには。
絶対また付くと思います。
疫病神がまたつきます。

女の死神:何が付くでしょう?
釜とかこだわるのでスタイル重視な神が付くんでしょうか?
トイレの神様ではないと思います(笑)。
すみません、出来れば幸せになりたいです^^。

Q:この作品て食べ物とか飲物とか一杯出てくると思うんですけど、
プリンだったりワインだったりパスタだったりうどんだったり。
何かイメージが有って最後にうどんになったのか。
監督的にこだわりがあったら教えて下さい。

監督:こだわりは無いですね。
僕たちが日常で食べている物という感じで、あまり食べ物を写すのは、
僕は余り好きではなくて、そう言う映画はつまらないですよね、大体。
それだけは避けようと思ってなるべく普通に飲んで、
食べてという形を目指しました。

Q:キャストのみなさんに今回出てきた食べ物で好きな物を、
印象に残っている食べ物を教えて下さい。

芹澤:ハンバーグがけっこう美味しくなかったんですよ。(笑)
冷めていたんで。
うどんの方が延びても食べられるなと。
時間が経っても美味しいのはうどんだなと。

ターニャ:私はケーキです。
ケーキは3種類くらい有ったんですけど、使われたのは1種類ですが、
温くなっても美味しかったので(笑)。

女の死神:私はお酒を飲むシーンが多かったので、
ノンアルコールビールですが本当のビールを飲みたいなって思いながら、
3缶ほど飲んじゃいました。
美味しかったです。

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Q:大変面白かったです。
作品を通じて伝えたい事とか、訴えかけたいメインのテーマが、
ちょっと判らなかったんですが。

監督:メインのテーマと言うのは日常いかに何も無く生きている事が、
幸せなのか1番始めに思い浮かべました。
退屈を映画に持ち込んでしまうと退屈になってしまうので、
エンターテーメントとして、めちゃくちゃ重いテーマというのは全然ありません。

Q:死神のメイクはモデルにしたものとか有るんでしょうか?

監督:敢然想像で、先ず紙にマジックで描いて、
それを特殊メイクの人の渡しました。

Q:撮影はどのくらいの期間え撮られたんでしょうか?

監督:10日間ですね。
キャストが多かったんでもうグッチャグチャに予定を組んで撮ったので、
けっこう長かったです。

MC:選考用のDVDと共に企画書が送られてくるんですが、
その中で皆さん誰もが書いてくるんですがこの作品の資金が自腹って、
書いてあったのが印象に残っていて、この人良い人だなと思いました(笑)。

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Q:前に作品を見せて頂いたときにみゆきのキャラクターが面白くて、
大好きだったんですが、役つくりは全て監督さんの指示だったんでしょうか?
小堀さんと一緒に作り上げたんでしょうか?

ターニャ:この作品のときはもう前作があったのでベースはあったんですが、
1回目のみゆきの時はすでに思うがままという感じでした。
ただ、もっと鼻の穴を開いてですとか、もっと目を開いてとかは有りましたが、
監督はけっこうこだわっていたんですが、後は自由にやらせて戴きました。
今回も思うがままにやらせていただきました。
もっとああして、こうしてというのは無かったです。

MC:キャスティングっていつもスムーズに行っていますか?
上手く個性的なキャラクターを配置して芹澤さんと小堀さんの、
相性が良かったです。

監督:実はそれが不安でした。
どのようになるかという。
他は演技力がわかっている僕の中でのメンバーをずらっと出ています。

Q:この作品は今後どのような展開をしていかれるんでしょうか?
監督としてのご予定は?

監督:とりあえず今年から来年にかけて映画祭に応募して、
劇場公開は来年以降ですかね。
なるべく早くしたんですけど。
とりあえず箔ををつけないとこないと言う事になっちゃうんで。

MC:日本映画スプラッシュ部門というのはご覧になった一人一人が、
宣伝マンだと言う事でSNSなどを使って頂いて、
タイトルを世の中に出していくということが効果的です。
是非面白かったなと思ったらいろんな人にお伝え下さい。

*役名で表記しましたが、芹澤さんのみ死神役が多いので名前で表記。
ターニャは小堀さん、女の死神は岡田さん、二股男は竹田さん、
死神は星野さんが演じられています(漢字合ってますか?^^;)
ターニャ:初めて台本を読んだ時、今までの監督の作品とは、