『先生、いつまでも、ずっと踊ってて下さい!』
と、事ある毎に生徒にこう言われるが、それは…
無理な相談である。
出来る限りの努力はするが『いつまでも』と言う訳にはいかない。
私はロボットやサイボーグではない。
人間皆、等しく歳を取る。
残念だが、私にもいつか、踊れなくなる時は訪れる。
だから、私が踊っていられる内にもっと色々と盗んで行って貰いたい。
そう思う。
そして出来れば、私から盗んだ物を更に大きく膨らませ、更にまた次の世代に繋いで欲しいと思う。
私の様なちっぽけな存在でも、沢山の生徒達に刺激を与える事が出来たのだから、才能豊かな諸君らは、更に多くの人達に刺激を与える事が出来るだろう。
『私なら出来る』とか
『私にしか出来ない』とか
逆に…
『私には出来ない』とか
『私だけ出来てない』
と言う様な、自意識だけが先に立つ考え方に捕らわれず、頑張る時間を楽しみ、夢中になれる時間を大切に使い、集中出来る時間を増やして欲しいと思う。
自意識が勝っている内は、別記事に書いた『つもり族』から脱する事は出来ない様に思う。
どうにも煮詰まり、四方を壁に囲まれてしまった時のみ、必殺技として『私には出来る!』と自身を激励すれば良い。
集中力が低い生徒は、つまらない質問をして来る。
そして不思議なくらい、質問して来る言葉の中に『私は』を連発する。
『私が幾らやっても』
『私はやってるんですが』
『私って〇〇なタイプなんで』
『私の場合は』
『私って〇〇な方だと思うんですが』
『私は…』『私って…』『私なら…』……。
そして、私が回答した事に対しては…
『でも私は…』を連発して来る。
『私は〇〇だ』と思い、『でも私は〇〇だ』と断言するならば、質問して来る必要など無いではないか!と…
『私は』思う(笑)。