竿作りの続きです。


ソリッドグラスを削って色塗りした穂先にガイドを付けます。


湾フグ用のマイ穂先のガイド設定は、この間の穂先づくりで確立されてきましたので、他の穂先と並べて位置をマーキングします。

もう間隔を測ったりはしません。



和竿Ⅱ(布袋竹190)を参照します。


こんな感じで印をつけます。

接着剤はG17と100均の瞬間接着剤です。
瞬間接着剤は乾いて白くならないのを使います。



G17はゴムボンドなので完全に乾くまではズラしたりが可能で、微妙な調整に向きます。
ここがいい加減だと後が面倒になります。
本当は完全に乾いてから糸巻きに入れば良いのでしょうが、短気で待てない自分は瞬間接着剤を1滴垂らしてしまいます。

このあと糸巻きです。
糸は重ならないように巻きまいて、最後は瞬間接着剤です。(横着者なので)
ただ瞬間接着剤を使うと糸のエンドがバリになってしまいますけど。


何回やっても一直線なガイド付けが出来ませんね(泣)。
多少のズレならば機能としては問題ないので巻き直しとかしません。
やり直すと接着剤の跡が残ったり、面倒です。

実は写真一番下のガイド位置を間違えて、巻き直しするはめになり、近くで見るとわかる跡が残ってしまいました。


(穂先の差込み口は、赤と黒の糸を並べて巻いてます)
次は、糸巻き部分のコーティングです。
和竿では本漆で固めます。

自分もかつては漆(カシュー漆ですが)を使ってましたが、時間がかかりすぎてソリッド穂先の塗り以外はやめました。


今はもっぱらウレタンコーティングです。(それも一液タイプ)
エポキシでのコーティングもやりましたが、乾くまで回し続けないと厚みにムラが出来てしまうのでやめました。

コーティングは濃いめでやると失敗します。
気泡が残ったり、硬化不良を起こしたり。
面倒でも薄めて何度も塗ります。
(1回の塗りは半日で固まります)
途中で硬化したら細かめの紙ヤスリで撫でてバリをとってあげると、出来上がりがきれいに仕上がります。

糸巻き部分のコーティングが完了したらもう釣りで使えますが、自分はもう一手間かけます。

糸巻き部分以外のところ、つまり全体をウレタン塗料でコーティングしてしまいます。
せっかくの本漆塗りが、、、なのですが、船で使ってるとキズがついたり削りたりしちゃうのです。
漆塗りが剥がれたりすると悲しいもので、見栄えを直すのに難儀します。
なので糸巻き部分よりさらに薄めたウレタン塗料で軽くコーティングして全体を保護します。

どうしても漆仕上げよりテカって和竿独特の品はなくなりますが、そこは目をつむります。
所詮ナンチャッテ和竿です(笑)(笑)。




とりあえず完成です。
感じはかなり強い竿です。
予想どおりちょっと先重り感がありますが、許される範囲ですかね。
釣果優先ならダメかもしれませんけど。


写真と長さデータだけ見てオークションで落札して、それをリメイクしてきましたが、やっぱり思うような竿にはなりませんな。
竹素材の宿命なのかもしれません。
この遊びはこれを最後にしたいと思います。


この1年で作った湾フグ用ナンチャッテ和竿の集合写真です。

右から和竿Ⅱ(布袋竹205g190)、和竿Ⅲ(矢竹193g205)、そして今回の和竿Ⅳ(布袋竹209g210)です。
いずれもカワハギ竿とうたわれている物をリメイクしました。

いずれもかなりの重量と長さですから、キビキビ軽快な釣りがお好みの方には向きません。
あくまで釣果無視、気分重視の釣りをしたい人向きです。