人間さまお断り
"AlphaGo"
という、囲碁専門の人工知能をご存じですか。
盤上ゲームで最も戦略パターンが複雑な囲碁を学習させた人工知能です。
トップ棋士に3連勝するほどの実績。
また、5人の棋士と同時に対局する試みも行われていて、有名なんです。
しかし、そのAlphaGoが囲碁から身を引くそう。
「新たなステップ」とこの記事に書いてあるけど、いったいなんでしょ?たのしみ。
最近、耳にする「人工知能」という言葉。
"AI"という略称も馴染み深くなりつつある。
必ずしも人間にそっくりなロボット(ヒューマノイド)というわけではないんですが、どうしても映画の印象とかが強いですよね。
上のニュース記事のタイトルでさえ、
あたかもAlphaGo自身が決断した引退表明のような「擬人化」が伺えます。ロマンチック。
「人間が考えるように機械に考えさせる」
これが、人工知能の目的。
しかし、そのうち機械が暴走し、人間の生存が脅かされるのではないかと恐がる人もありけり。
実際のトコ、どーなんでしょ。
ひとつの答えが提案された本をここにご紹介。
まず、邦題の「勝ち」。
素晴らしい日本語訳だと思いました。
軽妙な語り口が著者の楽観的な考え方に合っている。
むずかしい内容だけど、たとえも分かりやすい。
Amazonの設立の秘話とか、入門者に対するとっかかりもつくってくれている。
全部読まなくても、好きな章ひとつだけでも読んでみると面白いと思います。
この本の最大のテーマは、
「ターミネーターではなく、スタートレックのような未来」。
要するに、人間にとって明るい未来です。
人間の仕事が奪われ、淘汰されるのではなく、
あくまで人間の労働のサポート…
いいえ、
むしろ人間が機械をサポートするだけ。
そんな世界。
仕事がなくなったら大変じゃん。
もちろん、そう思いますよね。
だからこそ、著者は仕事を自動化させたことで浮いたお金を正当に分け与える重要性を主張しています。
未来に起こるかもしれない機械による搾取より、現在にはびこる貧富の格差の方をなんとかする。
そんな意見と捉えました。
うーん、もっかい読み直します。