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今回は新国立劇場に置いてジュゼッペヴェルディのがトラビアータ椿姫に行ってきました。
歌舞伎ばかり観ていて、オペラは20年ほど前に観劇したアイーダ以来でした。
一言で言うとオペラ、素晴らしい!

恋人に自らのお墓を暴かれ醜い骨を探さなければならなかった小説椿姫の主人公マルグリットは屈辱と絶望の中に死んでいった。
この小説が戯曲になりさらに変形されてオペラになった。
小説を書いたデュマフェイスは小説を書くにあたって現実に自分の恋人であったマリーをモデルにした。
加えてヴェルディはオペラを作曲するにあたってちょうどオペラの主人公ヴィオレッタのように奔放な男性遍歴の持ち主の自分の恋人ジュゼッピーナを頭に描いていたと言われている。
ヴィオレッタもマルグリットも華やかなドーミーモンド(花柳界)の生活を送る身でありながらまたそれゆえに世間の偏見と白い目に耐えねばならなかったとすれば最後に正式に妻として迎えた愛するジュゼッピーナへの世間の仕打ちに対するヴェルディの怒りがラトラヴィアータに流れているように思える。

あらすじ
19世紀中頃。パリの高級娼婦ヴィオレッタは自分に思いを寄せるアルフレッドと言う田舎の金持ちの息子に出会い彼の純粋な愛にときめきを覚えるが現実との狭間で苦しむ。
その後恋仲となった2人はパリの郊外で同棲する。それを知ったアルフレッドの父ジェルマンが息子は娼婦に金を貢いでいるものと思っていたところ実は息子の方が彼女の世話になっていたとして今度は娘の結婚に差し支えるからと2人を別れさせる。
事実を知らないアルフレッドは裏切られたと勘違いし社交界へ戻ったヴィオレッタをひどく侮辱する。その後旅先でアルフレッドはヴィオレッタが身を引いた真実をジェルマンから知らされ彼女に会うために帰国する。しかし時は遅く彼女は肺結核により死の床についていた。

今回ヴィオレッタ役に迎えられたのはミラノスカラ座やウィーンで活躍するイリーナラングさん。美しい美貌とものすごく上手な歌声ですっかり魅了されました。可愛らしくまた高貴な感じからヴィオレッタそのもののようでした。
アルフレートはアントニオポーリさん。イタリア人のテノール歌手です。またジェルモンは(お父さん)レベンテ モルナールさん。指揮はフリッツィアさん。
舞台演出はヴアンサールさん。
舞台は基本的にとても大きな鏡で倍の広さに見える演出。また下の写真にあるような大きなシャンデリアとグランドピアノほとんどそれだけで話が進みました。
音楽に合わせた華やかなソプラノボイスとちょっと田舎くさいアルフレットのテノールの声だけで、ぐいぐい引き込まれました。最後は入り込み過ぎて、涙が溢れました。悲しすぎるお話です。
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