官房機密費「盆暮れ対策で一定額が届く」 元衆院議長秘書が暴露

2024/05/27

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国会議事堂=川田雅浩撮影

国会議事堂=川田雅浩撮影© 毎日新聞 提供

 平野貞夫元参院議員は27日の衆院政治改革特別委員会に参考人として出席し、領収書不要の「内閣官房報償費」(官房機密費)について、自身が前尾繁三郎衆院議長(在任1973~76年)の秘書を務めていた頃、前尾氏の私邸に「盆暮れの対策」として一定額が届けられていたと明らかにした。

 参考人質疑は政治資金規正法改正論議の一環として実施。平野氏は機密費の使途について問われると、政界入り前に衆院事務局職員として前尾衆院議長の秘書を務めたと説明し、「突然、官房長官が議長の私邸に一定の額、盆暮れの対策として機密費を(現金で)持ってきた」と語った。前尾氏は官房長官が帰った後、「こういうことするから民主主義が育たない」と語り「廊下に(現金を)ほっぽり出した」という。

 対応に困った平野氏は現金を袋に入れて国会に持ち帰り、当時の上司に相談した。上司は「4~5年前からそんなことがあるらしい。やらないわけにはいかないから、お前、袋にそれぞれ入れて(国会議員に)配れ」と平野氏に指示したという。平野氏は、この指示に従ったのか、金額はいくらだったのかについては明らかにしなかった。

 平野氏は「それが今、続いているかは知らない」とした上で「私も政治家をやりましたので、いただいたり、渡したりした経験あるが、悪かったと思ったことは一つもない」と語った。一方、「これは放っておくものではない。絶対に公開する仕組みを作るべきだとの意見は持っていた」と述べた。【飼手勇介】

 

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