いよいよ都民にも「出番」がやってきた 今度の都知事選 国政にとっても極めて重大(日刊ゲンダイ)
http://www.asyura2.com/24/senkyo294/msg/370.html 2024 年 5 月 17 日

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※2024年5月16日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大

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紙面抜粋

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※2024年5月16日 日刊ゲンダイ2面

※文字起こし

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“相乗り”で“事なきを得る”つもりか(岸田首相)/(C)日刊ゲンダイ

 6月23日の今国会の会期末まで1カ月余りとなったが、焦点となっている政治資金規正法改正案を巡る自民、公明両党の調整が今も難航している。

 公明は裏金事件の“温床”となった政治資金パーティー券の購入者の公開基準について、現行の「20万円超」から「5万円超」への引き下げを求めているのに対し、自民は「10万円超」を主張。依然として両党案の溝は埋まっていない。自民は公明との調整がつかなければ、単独での法案提出も検討する、と強気の姿勢だが、ちょっと待て。

「俺のカネは俺のカネ、おまえのカネも俺のカネ」とばかり、自分のカネと党からのカネをごちゃまぜに扱い、寄付なのか、政治資金パーティーで集めたカネなのかさえもいい加減。小学生だって自分の小遣いぐらいきちんと管理しているというのに、それすらできないのが今の自民の裏金議員たちなのだ。

 挙げ句、ようやく衆参の政治倫理審査会に出席したかと思えば、知らぬ存ぜぬ。童謡「いぬのおまわりさん」の歌詞に登場する子猫じゃあるまいし、何を聞かれても「分からない」を連発してはぐらかしていたから唖然呆然だった。

 そんな戦後の憲政史上に残る裏金事件を引き起こした張本人が、あろうことか政治資金の取り扱いについて「あ~だ、こ~だ」と条件を付けるなど言語道断。盗人猛々しいとはこのことで、この期に及んでもエラソーな自民は救い難いと言わざるを得ない。

「自民はカネで力をつけてきた」と認めた

「自民党の力をそぎたいという政局的な話がごっちゃになっている」

 規正法改正を巡り、鈴木・党政治刷新本部座長は12日のNHK日曜討論でこう声を張り上げていたが、まさに、この発言が自民の本音なのだ。

 規正法が厳格に改正されると「自民の力がそがれてしまう」の意味とは、裏返せば「自民はカネで力をつけてきた」と認めたに等しい。

 税金も政治資金も党のカネも、金庫の扉は違っていても内部はつながっていると勝手に考え、やりたい放題してきたのだ。

 つまり、自民党とは、国民から収奪した税金を党や財界の支持者にばらまくことで党勢を維持してきた悪辣集団。裏金事件はそんな薄汚い正体を白日の下にさらしたのだ。

 もはや化けの皮が完全に剥がれた今、国民の怒りは頂点に達していて、4月下旬の衆院3補欠選挙で、自民が不戦敗を含めて全敗したのも当然のことなのだ。そして、その「民衆蜂起」とも言うべき動きは確実に全国に広がりつつある。

 まずは9日に告示され、26日投開票を迎える静岡県知事選だろう。川勝前知事の辞職に伴う知事選は、立憲や国民民主が前浜松市長の鈴木、自民が元県副知事で総務省出身の大村を支援。衆院補選の島根1区に続き、ほぼ与野党一騎打ちの構図なのだが、イケイケドンドンの野党に対し、与党側は連立を組む公明が早々に自主投票を決定。世論調査ではすでに自民は敗色濃厚だ。

 静岡県知事選で自民候補が敗れれば補選と合わせて4連敗。2021年春の衆参3補選で自民候補が全敗し、夏の横浜市長選でも惨敗した菅政権のケースと同じになるわけだ。政治アナリストの伊藤惇夫氏はこう言う。

「自民党にとって衆院補選の島根1区の惨敗はショックだったでしょう。静岡でも小選挙区はほぼ自民が議席を得ており、ここで負けたら自民は大混乱となるでしょう」

泥棒政権を倒し、再び政権交代を実現させる時

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タヌキのようなこの人の審判は…(小池百合子都知事)/(C)日刊ゲンダイ

 そして静岡県知事選が終わればいよいよ首都決戦。都民が裏金自民に対して鉄槌を下す「チャンス」「出番」がやってくる。6月20日告示、7月7日投開票の都知事選だ。

 野党候補はまだ決まっていないが、読売新聞など各メディアの報道では自民が都知事選で独自候補の擁立を見送り、3選を目指すとみられる小池知事の支援に回る方向だという。

 前回の都知事選でも自民は候補擁立を断念。小池に推薦を出すことを検討していたものの、小池は政党推薦を受けないとしていたため見送った経緯がある。だが、今回は前回と状況は異なるだろう。衆院3補選の全敗に続き、静岡、東京と続く首長選でも負ければ岸田政権は間違いなくノックアウト。小池に相乗りして、勝てば「ヤレヤレ」、負けても小池に責任を押し付けてダメージを抑えることができる。おそらく、そんな魂胆なのではないか。

 一方、「東京大改革」をスローガンに掲げ、「築地は守る、豊洲は生かす」「ペット殺処分ゼロ」などと目を引く公約を次々と打ち出しながら、ほとんど反故にしている上、「カイロ大卒業」の学歴詐称疑惑が再燃している小池にとっても悪い話ではないはずだ。

 きのう(15日)、都内のイベントに出席した後、小池は「特に自民党から何か聞いているというわけではない」ととぼけていたが、喉から手が出るほど欲しい支援というのが本音ではないのか。いずれにしても、今度の都知事選は国政にとっても極めて重大なのは間違いない。

裏金に頬かむりしている自民を選ぶのか

 有権者もいよいよ「覚醒」する時だ。ネットやテレビのワイドショーでは相変わらず、「自民もダメだが野党もダメ」といった論調が散見されるが、政権交代すればすぐに劇的に何かが変わるはずもない。日本は米国のように「共和党」と「民主党」による2大政党の政治が根付いているわけではないからで、戦後政治が始まったのも、長い歴史で見れば、ついこの間と言っていい。

 民主主義政治とは、よりよい社会をつくるため、力を行使するのではなく、法に基づき、異論を唱える相手を説得し、少しずつ賛同者を増やしながら政策を実現していく地道な作業。必然的に時間と手間がかかるのだ。

 違法、脱法行為に手を染め、党大会で「かならず変える、かならず変わる」などと叫びながら、今もなお裏金事件に頬かむりしている自民を選ぶのか、少しでもマトモな政党に変えるのか。答えは明々白々ではないか。

 最近、SNS上で「岸田政治を予見した」などとして拡散されている歌詞がある。2009年に亡くなったロックバンド「RCサクセション」のボーカルだった故・忌野清志郎さんの「善良な市民」だ。

「泥棒が 憲法改正の論議をしてる コソ泥が 選挙制度改革で揉めてる でも 善良な市民は 参加させてもらえず また 間違った人を選ぶ」

「泥棒が 建設会社に 饅頭を貰ってる 金屏風の影で ヤクザと取引してる でも 善良な市民は ゴールデン・ウィークにディズニーランドで 遊ぶしかない」

「泥棒が 国際貢献をしたがっている 大儀名分を掲げ また 二枚舌を使う でも 善良な市民は 見知らぬ土地で弾に当って 死んじまうだけさ」

 まさに今の泥棒政権の姿勢そのものではないか。ジャーナリストの横田一氏がこう言う。

「岸田政権はいまだに国民の怒りを理解していない。テレビは野党もダメなどと報じていますが、各世論調査で政権交代を望む声が支配的。野党の支持率も確実に上がっています。静岡、東京と自民を敗北させれば、さらに政権交代の期待が膨らむのは間違いありません」

 泥棒政権を倒し、再び政権交代させる「その時」が近づいている。

 

以下コメント略