お台場に「イマーシブ・フォート東京」開業…今春はジブリやUSJ、ディズニーにも新エリア続々 2024/03/04

1日に開業した「イマーシブ・フォート東京」のオープニングセレモニー(2月29日、東京都江東区青海で)=園田寛志郎撮影

1日に開業した「イマーシブ・フォート東京」のオープニングセレモニー(2月29日、東京都江東区青海で)=園田寛志郎撮影© 読売新聞

 2024年はテーマパークの開業や新エリアのオープンが相次ぐ。コロナ禍からの回復で業績好調なレジャー業界の競争が激しくなりそうだ。(橋爪新拓)

 東京・お台場に1日開業した屋内型テーマパーク「イマーシブ・フォート東京」の売りは「没入体験」だ。「イマーシブ」は英語で没入感を意味する。

 22年に営業を終了した商業施設「ヴィーナスフォート」の建物を活用。来場者は、設定された物語に応じて謎解きをしたり、容疑者になったり、キャストと一緒に踊ったりして、登場人物になったような体験ができる。運営するマーケティング企業「刀」の森岡毅CEO(最高経営責任者)は、従来のテーマパークは「一度にどれだけ同時に楽しませられるかに主眼を置いた」とした上、「(今回は)観客ではなく当事者になる」と魅力を語る。

 今年は大型テーマパークの新エリアの開業が相次ぐ。

 今月16日には「ジブリパーク」の新エリアが開業する。昨年11月に続き、2回目のエリアの拡充だ。「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」は任天堂のゲームの世界を体感できる「スーパー・ニンテンドー・ワールド」を拡張し、今春オープン予定。

 オリエンタルランドは、東京ディズニーシーに映画「アナと雪の女王」「ピーター・パン」などをテーマにした新エリアを6月6日に開業する。

 新型コロナの5類移行後、レジャー業界の業績は好調だ。オリエンタルランドの24年3月期の連結決算は売上高、最終利益ともに過去最高を更新する見込みだ。一方、人件費やエネルギー価格の高騰で、チケットの値上げが続いている。

 オリエンタルランドは昨年10月から、東京ディズニーランドと東京ディズニーシーの「1デーパスポート」の最高価格(大人)を税込み9400円から1万900円に値上げした。1日券が1万円を超えたのは初めてだ。USJも「1デイ・スタジオ・パス」の最高価格を引き上げた。訪日客の回復もあり、強気の価格設定が好業績につながっている。

 イマーシブ・フォート東京は、体験するアトラクション数によって大人は6800円から、最高は1万4800円に上る。

 レジャー産業に詳しい桜美林大の山口有次教授は「コロナ禍を経て、施設側は人数ではなく、単価を重視するようになった」と指摘。「料金に見合った新しい魅力を提供できるかが鍵を握る。業績は明確に二極化するだろう」と話す。

関連するビデオ: ディズニーシー新エリア オープン100日前イベントを取材 アトラクションの詳細やグルメも (日テレNEWS NNN)

ディズニーシー新エリア オープン100日前イベントを取材 アトラクションの詳細やグルメも

 

読売新聞のサイトを見る

ディズニー新エリア「ファンタジースプリングス」、アナ雪の世界をボートに乗って体験…コスチュームも公開

ディズニーシー新エリア、地元・浦安市の新小6を全員招待…千葉県も別枠で招待

「うんちが嫌い」とオムツ替えぬ夫、募るストレスが爆発した女