「この日を決して忘れない」女性ホームレスが感動のあまり泣き崩れた理由とは

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Spotlight更新日:2015/12/12

度々、ホームレスについて記事を書かせて頂いています。筆者の住む街にもホームレスが多く、これからの季節寒い思いで路上で暮らしているのかと思うと心が痛みます。私達はホームレスを街で見かけても、ほとんどの人がそうであるように素通りしてしまいがち。

ホームレスの中には、自らの怠惰な生活のために身を落とした人もいれば、止むを得ない事情で家を手放したという人もいます。理由は人それぞれ。そしてどんな人にもいろんな理由があるということを私達は理解しなければいけません。

決して見下す気持ちを持たないで

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どんな事情があるにしろ、その人の人生はあなたに何の迷惑もかけていないのです。だから例え路上で「食べ物をください」「小銭をわけてください」とお願いされても、決して罵倒するようなことはするべきではないのです。

誰にも人を見下す権利はありません。ホームレスの人の身なりには確かに目をひそめる人も多いでしょう。近寄られたら嫌悪感を率直に出す人もいます。でも、罵倒したり侮辱したりする前にもう一度考えて欲しいのです。自分がそうされたら?と。

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米カリフォルニア州在住のカルメン・マンデズさんは、普段からボランティア精神が強く、ホームレスの人達のために何年もボランティア経験がある女性です。彼女がある日、恋人とレストランで食事をしていたところ、1人の女性ホームレスが入って来たそう。

女性ホームレスは食事をしている客に「余り物を恵んでください」と頼んでいました。客は明らかに蔑みの目で女性を見下し、食べ物を放り投げたり無視したりしていたそうです。それを見たカルメンさんは心が痛みました。

そして女性ホームレスが自分の所に近付いて来た時に「残り物をあげるのはあまりに可哀相だ、彼女は出来たての温かい食事をする権利がある」とカルメンさんは思い、新しい食事をその女性に買ったのです。

女性ホームレスは感動のあまり泣き崩れた

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カルメンさんのあまりの親切な行為に、思わず泣き崩れ抱きついた女性ホームレス。そんなホームレスを優しく抱きしめるカルメンさん。写真は恋人がカルメンさんの知らない間に撮ったものだそうですが、カルメンさんは「こんなに温かい気持ちで誰かとハグしたことなんてなかった。この日のことを決して忘れない。」とFacebookに投稿。

そして、ホームレスに対して決して見下すべきではないということを訴えました。

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「怠け者だから、とかアルコール依存症だからという理由だけでみなホームレスになるわけではないんです。だから今度あなたがもしホームレスを見かけた時には、一度だけでなく二度、考えてみてください。」

侮蔑的な行動を取る前に、蔑む前に、2回考えてみて欲しいとカルメンさんは訴えています。そして当時レストランでも、カルメンさんが女性ホームレスにご馳走している時でも、まだ侮蔑の眼差しを送り続けていた客も多かったとか。

「大切なのは、彼女が温かい食事ができたことです。」カルメンさんは食事をオーダーした際にもレストランスタッフにホームレスの女性をどうか追い出さないで欲しいとお願いしたそうです。

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ホームレスの人達にとっては、住む家もお金もなくそして希望もない人がほとんど。そんな人達に蔑みの眼を向けるのは誰でも簡単なことでしょう。経験をしたことの無い人達は、自分達には無関係だといわんばかりの態度を取ります。

でも、自分がデスパレートな気持ちになった時のことを考えてみるべきなのです。希望のない日々を路上で過ごす人達にとっても、当然「恵んでもらう」ことを良しとしているわけではありません。ただ、どんなに蔑まれてもその方法しか生きる道がないからです。

カルメンさんもコメントしていたようにホームレスを決して自分勝手な思いで判断しないようにしたいものです。そして自分にほんの少しでもできることがあればしていこう、と筆者は常々思っています。大きなことはできませんが、ほんの少しの勇気でいいんです。その小さな勇気を他人に分け与えることのできる器の人間でいたいです。