「軍事力を持てば抑止力になるという理屈、そんな馬鹿な話はない」安倍政権の安保法案は「ナチスが使った方法」――軍事評論家らが安倍首相を徹底批判
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2015/07/07
150707 7・7公開シンポジウム「安倍政権と歴史修正主義を考える」
https://www.youtube.com/watch?v=z0WOWwKXceA
「安倍政権と歴史修正主義を考える」と題した公開シンポジウムが2015年7月7日(火)、衆議院第一議員会館で開かれ、パネリストとして、半藤一利氏、森田実氏、田岡俊次氏、高嶋伸欣氏、青木理氏の5人が招かれた。
パネリスト 半藤一利氏(作家)、森田実氏(政治評論家)、田岡俊次氏(軍事評論家)、高嶋伸欣氏(琉球大学名誉教授)、青木理氏(ジャーナリスト)
日時 2015年7月7日(火) 14:00~
場所 衆議院第一議員会館(東京都千代田区)
「本土で守れないから外で守らなければいけない」と考えた日本の指導者たち
作家の半藤一利氏は、明治以降の近代国家になって以来、日本の指導者が頭を悩ませたことは、「この国は守れない」ということだと話す。「なぜ、守れないかというと、海岸線が長いです。敵が侵略しやすい、どこからでも入ってこられる」と述べた。
勝海舟ら当時の指導者は「本土で守れないから外で守らなければいけない」と考え、強い海軍を持つことになり、その延長で韓国併合や満州国建国に繋がっていったと半藤氏は考える。
「つまり、形としては日本の国防を考えた人達は侵略という気持ちではなかったと思います。はじめの内は日本を守るために外で抑える。外を守るためにもう一つ外で守る。攻めるは守るなりなんです。地政学的に言うと、そういう国家なんです」と語った。
「軍事力を持てば抑止力になるという理屈、そんな馬鹿な話はない」
守れないのならどうしたらいいかについて、半藤氏は、次のように持論を展開した。
「外交でなんとか冷静に相手国のことをよく考えて話し合いをつける姿勢をとることにおいて、この国を守るということを考えなければいけない。基本的にそういうものなんです。
それを勘違いして、ものすごい軍隊・兵力を持てば、これが抑止力になって戦争が防止できるという理屈をこねる人がいますが、そんな馬鹿な話はないです。戦争は防衛なんです。
武力を持って防衛するなどということは、向こうに刺激を与えるだけであって、こちらの防御には全くならないということは、太平洋戦争の頃の私たちの教訓なんですよ」
半藤氏は、現在、審議されている安保法制では、その教訓が生かされていないと警鐘を鳴らした。
(松井信篤)