System Of A Down「Toxicity」

 

今回は、アメリカのオルタナ・メタル・バンドとでも言うべき、システム・オブ・ア・ダウンの大ヒット2ndアルバムです。アメリカだけで300万枚のセールスを記録しました。タイトルは「毒性」って意味ですね。

 

今でこそ日本では、バンドの知名度はありますが、当時はあまり人気がなかったらしいです。ラウドロック系ともメタル系とも取れる音楽性で、どっちつかずな感じが日本では受けなかったんでしょう。まぁ、そのいい感じのミクスチャーさが最高なんだけども。ちなみに、マキシマム ザ ホルモンの亮君が影響を受けているバンドって、最近知りました。

 

ちなみに、このアルバムは、完全にピロリ菌に感染したイング◯ェイのような、ピロピロな感じは一切ないです。言ってみると、現代のRage Against The Machineといった感じ。名前の雰囲気も、どことなく似ているし、英単語4文字だし。ちなみに、イング◯ェイも好きです。

 

今作は、1stよりも整合性が見られて、より聴きやすくなった感じ。アルバムに統一感があり、一気に聴けます。時に考えられ、時にアグレッシヴな勢いが、スポーツカーのように襲いかかり、中途半端な気持ちで聴くと、ハネられること確実。曲のテンポがよく、サクサクとアルバムが聴けます。個人的にも、気付いたら終盤でした。

 

曲を彩っている、ヘヴィかつ鋭く変貌するギターには、猛毒が塗ってあるんじゃないかってくらい、非常に毒性があります。気づいたら、中毒性が高いです。ボーカルも勢いがあり、哀愁メロあり、変態メロあり、攻撃的なラップありで、曲に多彩さを与えてます。

 

このアルバム、完成度が高くて、全曲が良くて、特に捨て曲はないんだけど、ひとつ言わせて欲しい。ボーナストラックで収録されている「Johnny」は、くだらないです。ヴァース(Aメロ)の、おちゃらけた部分が、特にアルバムに合ってないって思ってました。でも、何回か聞いてると、どこか遊び心があって面白いと思えるようになるのは、毒性ゆえか。まぁ、アルバムの中間にあるのがタチが悪いけどw

 

最初は、何も知らずに聴いていたと思うけど、タイトル曲の「Toxicity」って曲が良いって思っていたら、システム好きな弟に、「それ、シングルだよ」って言われて納得。まぁ、良い曲はシングルになるわなぁって感じです。

 

6曲目「Chop Suey!」は、アコギやピアノが使われていて、曲がドラマティック。これも名曲だと思うなぁ。でもその後がw こりゃ、感傷的な変態だな。ピアノが泣けます。その他にも「Forest」「Psycho」とかが好き。

 

アルバム最後の民族パートも、あんまりシステムの背景とかに詳しくないので、はっきり言えないけど、意味不明でしたw まぁ、何かの意味があると思うけど。メンバー全員がアルメニア・コミュニティ出身なのと関係あるのかな?アルバムの余韻的には良い感じ。

 

最近、システムが再始動したらしいので、久しく出ていない新作が気になります。メタル雑誌のヘドバン風に言うと、「俺たちのメタルの未来は、彼らの手の中にある!」と言っても過言じゃないかな。なんて。そんな感じで今作を聴いている今日この頃でした。

 

 

 

 

 

 

リリース日 : 2001年9月4日

レーベル : アメリカン・レコーディングス

ジャンル : オルタナティブ・メタル、ニュー・メタル

国 : アメリカ