県全域の出荷停止は必要ない
学習院大学教授・鈴木亘のブログ

鈴木亘 プロフィール


今日の日経朝刊、大機小機「『借金』をどこまで増やすのか」は、優れた論考である。

吾妻橋氏の言う通り、このところ政府が次々と決定して いる牛肉の全県単位の出荷停止という粗雑な政策は、いくら損害賠償額が拡大しても、後で東京電力に賠償させればよい(ということは、本日成立した原子力損 害賠償支援機構法によって公費投入が可能になったので、一定以上の金額は政府がまた借金を拡大して賄う)ことに対する安易なモラルハザードと言える。

なぜ、全県単位で出荷停止をする必要があるのか。汚染牛はほんの一握りなのだから、検査済みの牛肉はどんどん出荷を許可すればよい。イーオンが独自に全頭検査をすると発表したように、市場の力によって検査体制は民間が作り出せるのだ。

公 的機関が保有している検査機器の数が足りないとか、高価ですぐには増やせないというのは、公的機関のみが検査するという前提の話である。しかしながら、必 要は発明の母であり、民間が検査できることにすれば、安価で高速処理ができる検査機器がすぐに発明されるだろうし(既に、いくつかのメーカーが開発したよ うである)、日本の技術力と市場の力によって、必要台数もおそらくは驚くほどすぐにそろうだろう。

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その通りですじゃ!
他の農作物等も同じ。
検査費用は東電持ちとすべきなのじゃ!!