TVアニメFAIRYTAIL100年クエスト第6話『炎の系譜』感想 | ルーメン・イストワール

ルーメン・イストワール

真島ヒロ先生を応援しています。
EDENS ZERO/Mashima HERO'S/FAIRY TAIL/RAVE

「オレは炎神竜イグニア イグニールの実の子だ」


あらすじ

「水神竜を殺して」。カラミールの悲痛な想いに覚悟を決めたナツたちは、暴走するメルクフォビアと大激戦を繰り広げる。滅竜の力をもって全員で挑むナツたちだったが、海をも持ちあげる絶大な力の前にナツの炎はかき消され、窮地に陥っていた。火と水の相性はどうにもならない…そんな時、事態を急変させる驚くべき乱入者が現れる。"彼"の口から語られたのは、予想だにしていなかった人物の名前で…!?


神の竜の力

メルクフォビア戦クライマックスである今回、作画がめちゃくちゃかっこよかったです!

その凄さは開始1分で堪能。

ついに"神"の力の真価を見せ始めたメルクフォビア。


前回持ち上げ上空にできた海から、大きなエネルギー砲を発射します。

原作でもその半端なさを実感しましたが、アニメはやはり動きがある事で演出の幅が広がっていると感じます。

ただエネルギー砲を発射するだけでも、水中から膨れ上がるように魔力が出てくるのを確認できたり、破壊シーンも原作よりカメラが近くに迫っている印象で、よりその絶大さを実感しました

まるで、空襲。あんなのを野放しにしていたらエルミナどころか、世界が瞬く間に破壊されてしまいそうです。

「破壊力」というものがよりダイレクトに感じられて、素晴らしいアニメーションでした。

街が次々破壊されていくシーンも原作以上にカットが多いんです

無数のエネルギー砲が降り注ぐというだけなのですが、原作が一コマで終わったシーンをより丁寧に描いてる。

こういう強敵描写良いですよね〜。本当に、どうやって倒すんだ…と頭抱える

炎竜王の咆哮と水神竜の咆哮の衝突も作画かっこよかったですね!

ナツが咆哮を放つシーンは過去最高なんじゃないかと思うくらい激しく動いていて、しかし水神竜の咆哮の方が大きさが圧倒的で全く歯が立たないのもよく伝わる見せ方でした。

衝突した瞬間ぐらいは競り合っていたんですけど、一瞬で飲み込まれる。その流れが丁寧に描かれていた事で絶望感も大きかったです。

ナツ一人の力とはいえ、ここまで大きな差があるのかと。

ギルドには格上の魔導士が何人もいるとはいえ、物語の主人公で、頼りにしたい気持ちは大きいです。なので、そんなナツの全力がここまで全く抗えない。

FAIRYTAILお決まりの流れではあるのですが、作画に重厚感があり、本気でその戦いを見る事ができました


イグニア

そして、今回は100年クエスト随一の重要キャラ・ギルティナの五神竜が一人・炎神竜イグニアの登場です!

自分も大好きなキャラで、イグニアをアニメで見られる日を心待ちにしていた…!

その登場は圧巻。色の塗りが細かく綺麗で、登場シーンがめちゃくちゃパワフルでした。

原作でも見開き2ページ使って出てきた印象的なシーンですが、ここポージングが原作と大きく違うんですよね。

原作はそれこそ「うおおおおおお」と吠えていそうなポーズに対して、アニメの方はどちらかというと、人間視点で見るギルティナの五神竜の格高さのようなものを感じる少し下からのアングルの偉大な姿で、これはこれで原作とは少し印象が違ってめちゃくちゃ好きでした

言っておきますが、原作も最高に好きなんですよ。一目でイグニールの子だと察する事ができるような圧倒的火力感じる存在感。あれもあれで大好きです。上田先生、描いてくれてありがとう。

原作のあの大好きなシーンがあった上で、今回の少し印象の異なる登場。これも最っ高にかっこいいんです。FAIRYTAIL、何度もドラゴンというのは出てきていますが、これまで全く見た事がない絵面。

ドラゴンだけど、ただのドラゴンじゃない。言ってしまえば、普通に人間の強キャラ出てきたような存在感もあるというか。雄大である種の美しさすら感じる、見惚れる神々しさ

イグニールは「偉大な竜」だったとされてますし、アニメオリジナルで出てきたダフネなんかはドラゴンを尊敬してますね。ドラゴンのカリスマ的な魅力みたいなものは言及されてきましたが、こういう事だったのかもしれないと今回理解しました

確かにこんな存在に出会ってしまったら、魅せられてしまう気持ちも分かる。人間が絶対に手が届かない、未知でロマンで憧れを抱く生き物。

そして、なんと演じるキャストは大人気声優・岡本信彦さん

少しそう予想してる声を見かけていて、本当にそうなりました…!

自分自身あんまり実感はなかったのですが、言われてみるとめちゃくちゃイメージに合います…!!

岡本信彦さんというと、自分の中では『青の祓魔師』の奥村隣、『CØDE:BREAKER』の大神零、『僕のヒーローアカデミア』の爆豪勝己の印象があり、イメージ属性が完全に「火」でした。

それを知った瞬間、分かる!と強く共感しました。

肝心の声はここも原作以上に異質な大物感を強めていた印象です。

ここもこれはこれで、原作以上に格高さを強く感じました!どう考えても、倒すのに時間かかる敵じゃん…!と察せる大物感。岡本信彦さんの声、何度も聞いてますけど、あまり聞いた事ないタイプの声質で、演技の仕方でここまで変えられるのだなと感動しました

個人的には人間状態での声がめちゃくちゃ合っていたと思ってます!

岡本信彦さん、どんなキャラを演じたって根底にとあるシリーズの一方通行を感じてしまうんですよね。一方通行特有の戦闘狂っぽさ。それが良いスパイスになっていたと感じます。

おそらく意図的にそう感じる演技をされているのだろうと思うけど、めちゃくちゃ格高い存在感があるのですが、どこか頭のネジが外れている脳筋っぽさを感じる。これは確かにどちらもイグニアを構成する要素で、どちらも存在していなければいけないし、そういう意味である種アンバランスで繊細な演技というか、間違いなく岡本信彦さんにしか演じる事ができない炎神竜イグニアがいました

推しキャラを素晴らしい方に演じてもらえて光栄です。今後の活躍が楽しみ。


ナツvs.メルクフォビア最終決戦

イグニアの炎を喰ってパワーアップするナツ

この時少し悪魔形態のようになるのですが、ここもその状態が原作以上に強めて描かれていた印象です。

何故そう感じるって、原作は流れるように次のコマでは悪魔のような形態になっていたのに対して、アニメは明確に姿が変わる光景を描いていたからです

赤黒い炎を纏い、手が黒くなっていき、口からはドラゴンの吐息のようなものが出てくる。間違いなく人間じゃない人外じみた何かの力を発現していました。

あくまでそういう表現という意味じゃなく、もっと明確な意味がある表現だと感じます。原作でも感じましたが、ENDモードを彷彿とする状態。ある意味ナツらしい覚醒です。

そこからの戦闘作画が今回1番の本気!

ナツが炎を纏い空を飛ぶ高速さ、ナツの動きが時折アップになりながら丁寧に描かれていたり、ナツもただの魔導士とは思えないくらい縦横無尽に戦っていて、明らかにそれまでと描写の質が違いました

それまでも凄かったのだけど、ナツ自体に特別な作画の凄みは感じなかったので、この動き、この破壊力は間違いなくイグニアの炎でパワーアップした今だからこそなのです

それはまさに描写の凄さがイコールそのままどれだけ異次元の強さを手に入れたかを示していて、効果的な表現だと思いました!

最初はこんなに凄い作画のメルクフォビアをどうやって倒すんだ…と思っていましたが、今はこれだけ作画の凄いナツならギルティナの五神竜とも互角に戦う事ができると納得できる。

流石に気合い入れ過ぎでしょ!ともうツッコんでしまうレベル。言っても、まだ五神竜の一頭目なのですが、今後更に強い敵と戦った時、より作画の凄さを描ける余地があるんでしょうか…??と心配になってしまいます笑

先日のSpotifyのラジオでアニメの石平監督と話していた柿原徹也さんが毎回常に本気だけど、その本気を超えて更なる強敵を倒してると言っていましたけど、そういうものなのかもしれませんね。今回で過去最高レベルに凄くて驚きましたが、今後はこれを更新してくれるのかもしれません。

炎竜王の崩拳放つ時もめちゃくちゃかっこいいな。

ナツが炎を纏って走ってきて、殴る為に少し体勢を変えて拳を構える。殴る直前まで顔が迫った時がベストショット。

これも原作は一コマの一瞬でしかないんですよ。それをああやって深掘りして描いてくれた事で、丁寧で高級感のあるアニメーションになっていたと思います

崩拳、破壊力感じられて良かったです!こちらは原作そのままの絵で、メルクフォビアの全体像が見れて、吹っ飛ばされてる事がよく伝わりました。炎が大きくてかっこいいです。