銀河六魔将・キュアーに拘束されたワイズたち。ジンが勝利したことで苦痛から解放され───。
前号までのあらすじ…シキはついに冒険の終着点・マザーの元へ辿り着く。そしてマザーの正体や自身の出生を知ったシキが、最終的に選んだのは「マザーの消失」。宇宙は変貌を始め、エーテルが急速に減少し、ヴォイドの思惑通りになってしまう。失策かと思われたが、シキの作戦は「時喰み」を呼ぶことで、マザーを元々の星の姿に戻すことだった。その一方で、エデンズゼロには最後の銀河六魔将・キュアーとレディ・フレイヤの二人が襲来。ジンがキュアーを制した一方で、ホムラは最強の剣士と対峙し…!?
扉絵
扉絵は、バニーシスター。
思いのほか可愛い!!
シスター、顔面は美少女なので女性らしいコスチュームが似合いますね。
ホムラvs.レディ・フレイヤ
クリーネがエデンズゼロを操縦してるの凄いな。
「クリーネ!!船を操作してくれ!!」とジンに頼まれてはいたけど、あそこまで俊敏に動かしているとは。
本気の敵意を向けてるエデンズワンから逃亡できてる事が凄い。
もしかしたら葵〜楓の3年間で一通り船の操作は学んだんでしょうか。
EDENSZERO、良くも悪くも空白の3年間に読者と作中のキャラでギャップがあり過ぎるな…!
レディ・フレイヤと交戦するホムラ。
過去最強の相手に本気の力を解放し、オーバードライブを発動します。
もうミラーニ戦以降デフォルトの戦闘スタイルになってるかな。
楓宇宙編のブリガンダイン戦、マザー編のアクネラ戦、毎度使っている。
「オーバードライブ」以上の力はないので最強の相手と戦うに相応しい力です。
前回のキュアー戦、欲を言えばジンのオーバードライブが見たかった気持ちあるので、こちらでは見れて良かった…!
「オーバードライブ」も強さの一つの基準なので、そうまでしないと倒せない相手なのだと実感する。
「オーバードライブ」まで見ると、レディ・フレイヤの方も「まだこんな戦士がいたとはな」と感心しています。
いやぁ、オーバードライブ使いなんて何人もいますが…!
とはいっても、ヴァルキリーが憧れるくらい強い伝説の剣士から評されると嬉しいものがあります。
まだ全然「対等」ではないですが、本人が言っていた通り「遊び相手」ぐらいには見据えてくれたのだなと。
レディ・フレイヤ
ちょうど外では、エデンズワンがエデンズゼロを攻撃。
クリーネが操縦し、攻撃から逃れていました。
ホムラが引っかかったのは「そなたがいる事を知らぬのか?」という部分。
エデンズワンの仲間であるレディ・フレイヤもろとも破壊しようとしているのは本来不可解な部分。
まぁエデンズワンであれば「エデンズゼロの破壊」を何より最優先に考え、レディ・フレイヤを失うのも止むなしとも思っていそうですが。
レディ・フレイヤの返答はこう。
「いいやワンは全てを知っている そして自分自身に最後の命令を出した ゼロの破壊」。
「ならばそなたはなぜここに」と聞かれると「私は死にに来た」と答えました。
「私は気付いてしまったのだ この宇宙に私以上の強さの者はいないと いるとしたらヴォイド つまりエデンズワン 私の最期はエデンズワンによって破壊されたい 本当はヴォイドと戦いたかった だがあれはこの時代の者ではない 二万年後の意志 戦うのが虚しくなる設定よ そして私は飽きた…戦う事に…殺す事に…生きる事に…」と語ります。
強い故に「戦い」に飽きてしまったのがレディ・フレイヤ。
ヴァルキリーが憧れた伝説の剣士は、ある意味最も虚無感を感じていたアンドロイドでした。
この設定、面白くないわけではない。
しかし、あんまり気持ちのらなかったかなぁ〜〜〜〜。
ちょっとツッコミどころというか、中身の無いキャラ設定に感じた。
まず、レディ・フレイヤがそこまで高みに上り詰めた人物だと思えていないところ。
ヴォイドと戦う意味を感じないのは分かりましたが、だとしても他にジギーだったりネロだったりシキだったりエルシーだったり強者はいくらでもいるように思います。
それらと戦ってないから「最強」というイメージを抱けない。
ヴォイドと戦わないのも色々言っていましたけど、自分には負けるのが分かってるから戦う勇気が無いように見えたし、話の都合を感じて魅力的なキャラ立ちとは思えませんでした。
そこまで「強さ」に焦がれるなら、どれほど未来から来ようとも戦わない理由はないと思うんです。
最後の遊び相手
「死にたいなら勝手にすればいいゆえ 私たちを巻き込むな すぐに出ていけ」というホムラの正論。
銀河六魔将、エデンズワンの仲間ではありますが、各々色んな目的があり、必ずしもエデンズゼロの全滅が目的ではない。
あんな身勝手な思想に巻き込まれるのは良い迷惑です。
対するレディ・フレイヤの返答は「それも一理あったのだがな…」で意外と寛容。
こういう時、真島作品の敵キャラって凄い残忍で狂った事を言いそうな印象ありましたが、レディ・フレイヤはホムラの言い分も受け入れました。
人の話を聞ける度量があったと感じて、ここは嫌いじゃないです。
話は通じるからこそ、絶対に噛み合わない相手っていると思う。
レディ・フレイヤからはそういう"格"を感じました。
レディ・フレイヤはホムラを「私に勝てる可能性は0%」と言い、その理由として「私は対する者のエーテル力を数値化できるのだよ」と言います。
ここにきて戦闘力的な概念。
そういうものが見えるからこそレディ・フレイヤは「勝率」を計算でき、ホムラを「最後の遊び相手」として認めました。
「おやこの船にはおまえより数値が高い奴がいるな コードネーム『ヴァルキリー』 ほう…こいつは面白そうだ」と気付いたレディ・フレイヤ。
ヴァルキリーを「ホムラよりエーテル力が高い唯一の人物」として扱ったあたり、エーテル力においては今エデンズゼロに乗ってるクルーだとヴァルキリー>ホムラで1位2位なんでしょうか。
これにシキが入ると分からなくなりそうだけど、今乗ってるメンバーだと妥当っちゃ妥当かな。
ワイズは六魔を倒した事ないし、ジンも倒したのはキュアーで、キュアーって頭脳戦でホーリィにしてやられるくらいだしなぁ。クロウならともかくそんなに強い印象はない。
ヴァルキリーもこの世界で復活しチート的な強さを見せつけて未だにホムラより強いのも説得力ありますし、納得できる評価ではある。
伝説の剣士
「ヴァルキリー」の名前が出てきて「師匠に手出しはさせぬゆえ!!!!」と刃を振るうホムラ。
しかし即座に斬り返され、クロスした双剣はホムラを大胆に斬り裂く。
体を真っ二つに斬られたように両側から血飛沫を飛ばすホムラ。
「お…あ あぁ…」と吐血するホムラ、致命傷では!?
死ぬ事はまずないでしょうけど「致命傷」レベルの重傷だったのではないかと想像します。
あれだけ大きな斬撃のエフェクト、それをダイレクトにくらったホムラ。
なかなか見ない光景でヒヤッとしました。
ホムラにとって過去最強の相手であるという説得力がある。
この画、良いですねぇ…!
見開き2ページを全面に使うレディ・フレイヤの攻撃。
味方キャラならともかく敵キャラの見せ場でここまで大胆にページを使うのはなかなかないんじゃないでしょうか。
直前のコマでエグいのくるぞって察したものの期待以上の一撃でした。
一瞬で斬り裂く速さ、的確に斬る鋭利さ、レディ・フレイヤの「伝説の剣士」たる所以を感じます。
ああこれはヴァルキリーにはできないし、レディ・フレイヤがどこまで剣術を磨け上げたかを感じた。
クールで大胆で、めちゃくちゃかっこいいシーンですね。レディ・フレイヤ。
この世界での新しい銀河六魔将でいうと、ライトニング・ローも一度シキを殺しているので、同様の強さを感じました。
銀河六魔将、どうしてもエデンズワンの仲間の一体になっちゃうけど、その中で初期の六魔のような強大なインパクトを残してほしい。
次回倒されるんでしょうけど、良い強敵描写だったと思います。
レディ・フレイヤの言う「ちなみにおまえのエーテル力は62万 私は7500万だ」。
「62万」とか「7500万」とか言われてもピンとこないですね。
絶望的な戦力差なのかもしれませんが、勝ちフラグにしか感じない…!
ここまで差があると逆に負ける事の方がないのよ。エンタメとして意味不明。
絶望的な実力差──。ホムラに勝機はあるのか…。
第282話『焔』へつづく
むしろ勝機しか感じない。
勝ちを確信するサブタイトルですね。
自分の名がサブタイトルになるのかっこいい。