FAIRYTAIL100YEARSRQUEST第82話『リベンジマッチ』感想 | ルーメン・イストワール

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扉絵

扉絵は、デフォ衣装のカグラ。

怨刀・不倶戴天を両手で持ち、鞘から刀を抜く瞬間もしくは何かを斬った後で刀を鞘に収めた瞬間のようです。

剣士として王道的ポーズでかっこいい!

魔法乱舞のキャライラストに採用されそうなくらい様になってました。


久々のエルミナ

今回冒頭はまさかの久方ぶりのエルミナ。

いきなりエルミナが出てきて、思わず違う話を開いてしまったか?と錯覚しましたw

それくらい唐突な登場で困惑したけど、すぐに状況説明が入ります。

ナツ達が訪れた時のように再び高潮に町が沈みそうになっているのは、どうやらセレーネの仕業のようです。

今は異世界にいるセレーネ、その力がこのアースランドのエルミナにまで影響を及ぼしている。

メルクフォビアが言うには、「それが"神"の名が付くドラゴンの力」なんだそうです。

「神」と言うだけあって、世界レベルで影響を及ぼす力を秘めてるという事なんでしょうか。

ちょうどエレンティアでスザク相手に本気を出し始めたから、その余波がアースランドにまで表れた…?

とするとエルミナに限らずアースランド全体に影響を及ぼしていそうですが、ピンポイントにエルミナでそれが描写されたあたり、アースランド全体ではなくエルミナのみに影響を及ぼしているんじゃないかと思います。

もし仮にアースランド全体に影響を及ぼしているとしたら、その描写の地として抜擢されるのは、どちらかというとナツ達や読者に馴染みのあるイシュガル大陸やフィオーレ王国の視点で語られると思います。

しかし、それがエルミナになってのは、エルミナだからこその意味があると考えます。

個人的には一番考えられるのは、セレーネが水神竜の力と何か関係があるという可能性かな…。

セレーネは元々五神竜を消す事が目的だとファリスに説明していたんですよね。

そうしてファリスは五神竜を狂わす為に暗躍していた。

その行動の一つとしてメルクフォビアの魔力を奪っている。

カラミールは白魔導士に奪われた力は「制御する力」とも言っていましたが、白滅の力をセレーネも使う事ができて、セレーネは本当に力そのものを奪う事ができるという可能性はないかな。

今回のセレーネによってエルミナの水位に変化が生じている光景を見て、そんな事情を想像してみたんですが、どうでしょうか。

何となくセレーネと白滅の繋がりを連想してしまった。


本当の意味での五神竜との戦い

何にしても今回のセレーネ戦が、本当の意味で「神の名が付くドラゴン」との初めての戦いと言えるんですかね。

メルクフォビアの時は、力の大半を失っていた。

アルドロンの時は、本来の力ではなかった。

これまでナツ達が倒してきた五神竜の力は不十分で、今回のセレーネだけが紛れもない本領発揮。

月神竜編は自然と最初2体のドラゴンと力の差が開いて、面白い話運びだと思いました。

ナチュラルにパワーが上がってる状況説明をできてる。

それでも「神の名が付くドラゴン」なのでこれまでも快勝してきたとは言えないけど、今後出てくるドラゴンは真の意味で歯がたたなさそうだ。

それでも何とかしてナツ達は五神竜を撃破してくれるでしょうけど、今この段階では五神竜の本当の実力の期待できます…!


セレーネの目的

ただ、メルクフォビアが最も恐怖しているのは別のところにあるようで。

メルクフォビアやアルドロンとは一線を画し、それは異世界にまで影響を及ぼすレベルの力を持っている驚異的な魔力の持ち主だけど、それ以上に恐ろしいのは「奴の目的がまるでわからない事」。

確かに、セレーネの目的は未だよく分かっていません。

最初はファリスを唆し他の五神竜の殺害を望んでいるようだったけど、それも68話で初めてナツ達の前に姿を現した時に「私…はじめからアースランドもアルドちゃんもどうでもいいし」と言って「あははは」と笑っていました。

計画通りにはいかなかったけど、結果的にアルドロンを倒すという目的を達成したので交渉の余地はないのかどうかという話をしていた時にちょうど「ないわ」と言って割って話に入ってきました。

ファリスにはああ言っていたけど、実際は五神竜の事なんてどうでも良かった。

一体何がしたいのか分かりません。


セレーネに目的というものはない?

このセレーネの「目的」ですが、メルクフォビアの「だがそれ以上におそろしいのは…奴の目的がまるでわからない事だ」と言っていたのは、まるで「大いなる目的」があるフラグみたいですけど、個人的にはどちらかというと「明確な目的は何もなく自分の愉悦の為だけに行動しているからこその恐怖」を示しているんじゃないかと思いました。

68話で再会した時、ファリスが「私は何の為にアルドロンを…」と憔悴していると、それにセレーネは「アルドちゃん復活したら退屈なアースランドも少しは面白くなるかなって」と答えていました。

ただ単に「楽しさ」だけでアースランド全てを我が大地としようとしたアルドロンを復活させるよう仕向けた。

その後エレンティアに住む人間たちをちょっとずつ殺していくと宣言し「どう掻き乱してやろうか…楽しみで仕方がない」と言っていました。

「ダメなの私…世界が醜く歪んでないと…」というまるで中毒患者のような発言もしており、セレーネにとって人々や世界を歪める事をどれだけ楽しみにして生きているかが伺えるものでした。

セレーネという人物は、ただ単に「人々や世界を自分のオモチャにして遊ぶ事が大好き」なんじゃないかと思います。

「神の名が付くドラゴン」にしては低俗な目的と思想にも思えるけど、セレーネはそれで世界すら巻き込めるから怖い。

「ダメなの私…世界が醜く歪んでないと…」という発言はセレーネの人間性がよく出た発言だと思いました。


スザクvs.セレーネも佳境

エレンティアの黒月山では、本気の片鱗を見せたセレーネとスザクの戦いが激化しています。

まずセレーネは、「月影刃」という技を繰り出しました。

風の刃のようなエネルギー波。

スザクに斬られていたのでそこまで攻撃力は無さそうな印象を受けましたが、この技の武器はその「速さ」。

スザクが斬っても斬っても連続して襲いかかってくるリロードの速さが凄まじいです。

同様にスザクも剣で対象を斬る速さが専売特許でした。

80話ではナツを斬った時にはもう剣を鞘に納めています。

斬った瞬間を視認できないくらいスザクの剣術は速い。

そんなスザクですら追いつかないレベルの速さを、月影刃は誇っていました。

スザクが「速い!!」と言って驚くレベルで、その隙を見てセレーネは攻撃をヒットさせます。

セレーネが狙いを定めて、初めて肩に直撃しました。

一度攻撃を喰らったら蟻地獄に足を踏み入れてしまったかのように、次々連続してヒットしています。

攻撃力はあまり無さそうと言えど、風圧の刃。

切り裂くようなダメージを何度も喰らったら、それなりに消耗するだろうなぁ…。

そろそろスザクvs.セレーネも決着の時が近そうな気がします。

このままいけば、順当にスザクの敗北というかたちで幕を閉じそう。

何となく今回で明確にHPが底を突いてきてそうな印象を抱きました。


冥界輪廻

スザクも負けじと技を繰り出します。

クルヌギ流抜刀術「冥界輪廻」。

前回使った「冥界落とし」に続いて冥界シリーズ(?)第2弾。

「冥界」という言葉が2回も繰り返して技名に使われたあたり、スザクのキャラクターに少なからず「冥界」のモチーフがあるんですかね〜。

意外と物騒な単語を使うなぁ(笑)

確かに和風っぽい単語を使いそうな印象はありますが、例えばエルザの「妖刀紅桜」みたいなああいったどちらかというと綺麗な印象を抱きそうな言葉を使うイメージだった。

今回の「冥界輪廻」なんかはどちらも「死」を連想するような単語が繋がっており、重々しさを感じました。

しかしその技は残念ながらセレーネの「月影掌」に防がれ、不発。

どういう技だったのか知る事は叶いませんでした。

前回の「冥界落とし」と同じ言葉が使われているあたり、冥界落としと同系統の技か、それの更に発展系のようなかっこいい必殺技を想像したので見れなかったのは残念です。

しかし、だからこそ本気のセレーネとスザクの実力差が際立っていたとも思います。

セレーネがちょっとでも本領を発揮すると、スザクは到底太刀打ちできないような印象を抱いた。

特別強い必殺技を繰り出そうとしても、それが不発に終わるレベルの差がセレーネとスザクにはある。

冥界輪廻がどういう技か見れなくて残念と書きましたが、シーンとしては結構好きです。

言っても一番の目玉は五神竜のセレーネなので、他の面々なんてどんどん踏み台に使ってほしい。

強キャラが簡単に圧倒されるからこそ、敵の脅威が際立つというものです。


セレーネはクルヌギと戦った事がある

セレーネはスザクに「おまえの剣閃…実になつかしい まるでクルヌギと戦っているようだ」と言っていたので、クルヌギと戦った経験があるという事ですね。

という事は、クルヌギは五神竜と「戦う」事ができるレベルの実力者だったという事か。

五神竜は、「アクノロギアと同格の力」と言われています。

実際、アルドロンはその巨体でギルティナの地を踏み潰そうとしていたし、セレーネも異世界にまで影響を及ぼすレベルの力を持っています。

そんな「神」次元の力を持ったドラゴンを相手にしたら、基本的に「戦う」という事にはならないんじゃないだろうか。

五神竜からしたら「遊ぶ」ような感覚で、圧倒的な力の差にねじ伏せられそう。

それをセレーネが「戦い」と称しているのは、それだけクルヌギが対等に渡り合ったからじゃないでしょうか。

それだけの実力のあるドラゴンだった。

セレーネが、クルヌギの事を認知しているのも過去に戦った経験があったから「特別」だったんでしょうね。

思い出話なんかもして感傷に浸るようでしたけど、「だが…次の一撃でとどめだ」とセレーネは告げます。

やっぱりスザクvs.セレーネ、決着の時は近そうだ。

何なら次回決着かな?

「とどめだ」と言われたらスザクの方も身構えて、何か相手を撃破する為の最後の策に出そうです。

スザク、仕方ないとは言えどセレーネ戦は評価が上がるものではなかったので、何か最後の意地のようなものが見えたら良いな…!


リベンジマッチ

白滅の里では、ヨウコとハクネのリベンジマッチ。

それぞれルーシィとグレイが一度負かされた相手なので、「リベンジマッチって訳ね」「妖精の尻尾に二度の負けはねえからよォ」と闘志を燃やしています。

「妖精の尻尾に二度の敗北はねえからよォ」…そうですね…!

原作本編のルーファス戦でもグレイは「妖精の尻尾の紋章を刻んでるからには同じ相手に二度はやられねえ」と言っていましたね。

グレイ好きだな、この台詞!

確かに、過去に妖精の尻尾の魔導士が同じ相手に二度負けた事はなかった気がする。

必ず二度目の戦いでは勝利していた(予期せず戦いが中断したパターンもあったし、仲間の力を借りて勝利するパターンも多いですが)。

妖精の尻尾の強い精神性の一つという感じだ。

…という事は勝ちそうだね!?

ま、もう一人目を倒したのでさほど脅威には感じてなかったけど、ここはそう難所にはならなさそうだ。

「妖精の尻尾の紋章を刻んでるからには同じ相手に二度はやられねえ」…ある意味最強の勝利フラグ。


ルーシィvs.ミミのリベンジマッチ

ミミは、若干ギャグ時空を生きてるせいで月下美神の中で最強感があるなww

普通のルーシィキックなんて何の技も使わずその強靭さだけで顔面ブロックだし、相手の技にツッコむ余裕すらある。

何だろう、最終的に倒されても格が落ちなさそうな気すらしてくるw

ギャグ時空を生きてるせいで、時には負ける事だってあるよねと思えそうというか。

何だか「ズルイ」キャラだな〜笑

ルーシィキックに対してツッコミつつも「いや…アリかも」と一度可能性を考えてみて「ミミキック」と実践するのも笑いました。

予想の斜め上からの攻撃がきたw

そのパターンは想像してなかった…!

まさかルーシィキックも、敵キャラの攻撃のインスピレーションになる時がくるとは。

72話でも使ってたけど、ミミハリケーンも異次元みたいな技ですね。

体をありえないぐらい回転させる事で竜巻のようになって攻撃するって何だよw

こんなのギャグ時空キャラにしかできない。

思いっきりポテンシャルのゴリ押しという感じで、最高に訳がわからなくて好きです。

ですが、ルーシィも負けじと圧倒して一度目ミミに敗北した時に嘆いていた「それなりにがんばってきたつもりだったけど……あたしの力はこんなにも弱い…」という成長フラグを回収しました。

「以前と動きが違う この短期間で一体何が…」と驚くミミに「大切な友達と再会できたからね 気付いちゃったのかもしれない あたしはあたし!!!!弱くてもみんながいたから勝ってきた!!!!」と答えます。

「自分一人の弱さ」を受け入れる事で、柔軟に戦えるようになったという事なんでしょうか。

元々ルーシィは「星霊魔導士」ですもんね。

「弱くてもみんながいたから勝ってきた!!!!」そのスタンスで良いと思います。

自分一人で戦うべきという精神でいなくて良い。

星霊や仲間の力を借りて戦うからこそ生まれる強さ。

ある意味、ルーシィは妖精の尻尾の持つ「仲間の絆」という精神性を最も体現したキャラクターかもしれません。

こうなったらトドメにはアクエリアスがきてほしくなったな!

水源が見当たらないから難しいかもしれないけど、何とかして召喚してほしい!