先日お伝えした奈良市の学校給食の現状の続編です。先月31日に閉会した奈良市議会では議案審査を経た結果、公明党・自民党・新世の会・日本維新の4会派共同で10項目約3億3,000万円を減額する修正案を提出し、修正案提出の趣旨説明において市長に対し、削減した一般財源分について奈良市の子どもたちの健康と食育を守るために学校給食の食材調達費に活用いただくよう要望しました!本会議採決では共産党と無所属の一部及び自民系の1人を含む31人が賛成し可決しました。


【議会の声】

定例会閉会後、減額修正案の提出者及び賛同者30名の連盟で給食材料費における公費負担増額を求める要望書を議長を通じて市に提出しました。奈良市議会6会派中5会派が賛同できたことで、記者会見も行い多くのメディアから注目されました。残念なことは、次代を担う子どもたちに栄養価を満たした美味しい給食を提供するための要望でありながら議会の総意にならなかったことです。財源(一般会計)を確保してはじめて実現する要望であることから、議論に議論を重ねてまとめあげることができた減額修正案ですが、賛同が5会派にとどまり「自民党・無所属の会」を含む複数議員が賛同されなかったことは残念に思います。

画像1: 5会派幹事長による会見の様子


【奈良市の学校給食の現状】

画像2: 2022年6月15日に奈良市立の小学校で提供された給食


資料1: 2022年6月の献立表


画像3: 2023年11月21日に奈良市立の小学校で提供された給食


資料2: 2023年11月の献立表


上記画像で確認いただけると思いますが、これが現在の奈良市て提供されている給食です。児童・生徒に申し訳ない気持ちでいっぱいになります...

量や見た目の問題もありますが、資料1・2で確認いただきたいのは、文部科学省が定める学校給食接種基準のエネルギー(kcal)を下回っている点です。文部科学省が定める基準は650kcalです!しかし奈良市の学校給食は2022年6月で平均647kcalで、2023年11月では平均625kcalと前年よりも悪くなっています。基準が満たされていない給食は栄養価が足らず大きな問題であり、早急に対応が必要です。


【議会からの要望】

30名の連盟で議長を通じて市に提出した要望書では、3月定例会で可決された新年度予算案の修正で、貯金にあたる財政調整基金に積み立てられたおよそ1億円を給食費に充てることで栄養価の高い給食を提供できるとしています。


【教育委員会の対応】

新年度早々に、教育長及び教育部次長が議会を訪ねて来られ、要望書を提出した我々に「30名の議員さんからいただいた要望を真摯に受けています」、「栄養価が満たされた学校給食が提供できるよう予算化に向けて努力します」このようなお話しをいただきました。予算規模や予算化の方法等、まだ整理が必要な部分が多くありますが、議会の声に耳を傾けていただいたことで、栄養価が満たされた学校給食の提供に前進できたと思います。


引き続きしっかり取り組んでまいります!